フロントブレーキのO/H その1
※ブレーキいじりですので自信がない人・多少の応用が利かない人はやめておきましょう。
きちんと完成できれば作業は簡単な部類ですが、失敗した時のリスクは大きいです。
ここでは、フロートブレーキのOHの手順を紹介します。また、車種により作業手順や付け方などが違う場合もありますので、注意が必要です。
用意する物は基本セットにフロントブレーキOHキットです。普通はキットで売ってます。またラバーグリスは別途必要なくキット付属ので事は足りますが、用意すると心に余裕ができますので精神安定剤代わりにどうぞ(笑)
またタイヤの空気入れ(電動。安いのでOK)、1〜2cm厚の木片、きれいなウエス、清掃用にブレーキクリーナー、古い歯ブラシ、ブレーキフルードも必要です。
安全確保のためウマをかけてからの作業が望ましいです。
キャリパー一式を外すまでの手順はブレーキローター交換を参照してください。
さっそく分解開始。ホースも同時に交換する場合はフレアナットレンチで外しておきましょう。ただブレーキフルードがとめどなく出てきますので落下地点に古雑誌等を置いておいて汚さないようにして置きましょう。
ホースを交換する必要がない人はそこまでしなくても、キャリパー裏のホースとの結合してあるボルトを取るだけでいいですよ。
さて、ピストン抜きです。キャリパーとピストンの間に木片を入れます。あとでわかるかと思いますが、ピストンの保護ですね。
ブレーキホースがあった場所に上の写真の用にタイヤの空気入れをあてがいます。もちろんぴったりくるわけではないでの押さえつけます。できるだけ空気が漏れないようにがんばりましょう。キャリパーのなかはフルードで満たしておくと意外と簡単にいきます。やってる最中はフルードとかが噴出したりもするので注意しましょう。
やがて、ポンという景気がいい音とともにピストンがでてきます。フルードも飛び出します。
ただし、写真みたいに2ポッドな場合ですと両方一辺にでないと思うので、出たほうをもう一度あてがって空気を入れて残っていたほうを抜き出します。ただ、電動のタイヤ空気入れ程度の圧力ですと、うまくいかない場合がほとんどです。プロはこういった場合も、高圧なコンプレッサーを使って一気に抜いてしまうのです。
そういった高級な設備がないときは、のこったピストンに厚手のタオル等をかぶせ、その上からバイスグリップでがっちりピストンをはさんで人力で引き抜きます。
キャリパーからダストブーツ及びそのクリップ、ピストンシールをとります。これらは再使用不可です。
次に、ブレーキシリンダーマウンティングから、金属でできているシリンダーを引っ張って抜きます。前後の区別があったりするので注意してください。そうしましたら写真のようにブッシュダストブーツをとります。写真のように叩くもよし、バイスグリップで根元の突起部分を掴んでバイスグリップごとプラハンで叩くもよしです。後者の方が断然ラクです。
金属パーツは洗浄します。マウントの内部、キャリパー内部はグリスもあるのできれいに洗います。洗浄にはブレーキクリーナでOKです。ただ写真のように洗浄前だからといって、シリンダーをコンクリの上に置くのはダメです。ピストン、シリンダーは丁寧に扱いましょう。キャリパー内部に錆があったら番手の細かいサンドペーパーで錆をとりましょう。錆がひどければ再使用はあきらめたほうがよさそうでうす。
分解手順は以上です。その2へ続きます。