フロントブレーキのO/H その2
※ブレーキいじりですので自信がない人・多少の応用が利かない人はやめておきましょう。
きちんと完成できれば作業は簡単な部類ですが、失敗した時のリスクは大きいです。
フロートブレーキのOHの続きです。これより組み付け手順を紹介します。分解手順はこちら。
洗浄が終わったら組み立てです。キャリパー内部にグリスを塗布します。中一面に塗りましょう。
ピストンシールにも塗っておきます。ラバーグリースを塗る個所は金属が触れる部分だけのようなものです。でもここは全面塗ってもOKです。塗り終わったらキャリパーにピストンシール用の溝があるので組み込みます。よじれないようにしましょう。
ダストブーツにも塗ります外周側面と内周側面だけにして置きましょう。でないと埃がよく着いて来ます。
ピストンにもラバーグリスを塗ります。塗る個所はキャリパーに組み込んだら見えなくなる個所です。ほとんど全面にちかいでしょうか。ピストンに塗り終わりましたら写真みたいにピストン底部にダストブーツをはめます。
そうしたらダストブーツを「おちょこ」状態になるように伸ばしておきましょう。台風の時に傘が逆に開いてしまうアレの状態です。
写真みたいにピストンをキャリパーに組み込みます。このときピストン底部周辺に「ブレーキフルード」をちょっと塗っておくと多少ラクになります。最後の最後まで押し込むと、ピストンの溝とシリンダーの溝にダストブーツがはまり込みます。それまで押し込みましょう。
今度はセットリング組み付けです。これはダストブーツが出てこないように上から押さえつけるものです。うまくダストブーツ外周部の上にのせるような感じでキャリパーに入れ込みましょう。キャリパーのダストブーツ用溝にダストブーツをセットリングが入ってるようにします。
入りにくいときは写真みたいにして入れ込みます。こうするときはダストブーツに傷をつけないように十分注意しましょう。ちょっと危なっかしいです。
ピストン組み込み完了です。セットリングは外からは見えなくなっています。挟み込んでるのですからそうなりますね。
ブレーキシリンダーマウンティングにブッシュダストブーツを組み込みます。上の写真のやり方より、下の写真のようにソケットレンチのコマを使って打ち込んだほうが断然ラクです。ただソケットのコマが小さいと、ブーツのゴムを挟んで傷つけてダメにしてしますのでサイズ選びは大きいほうから選択していったほうがいいです。ダメにしてしまったらグリスが出てきてしまいますから新品と交換です。
グリスを注入します。思うほど大量には注入しないですね。
あんまり入れると動きが渋くなります。入れすぎかどうかは、このあとにシリンダースライドピンを入れると時にわかります。入れすぎの証拠はこのスライドピンを入れて、自分で動かしてみてピンが、スースーとスムーズに動かなくなることです。そんな時はピンを出してグリスをふき取って減らしていきましょう。
スライドピンにもグリスを塗って組み込んだら、車体に組み込むだけです。キャリパー一式をつけるまでの手順はブレーキローター交換を参照してください。組み付け終わったら、キャリパーにブレーキホースを組み付けますが、ホースとキャリパーのあいだに専用ワッシャー(再使用不可)を入れてから締め付けましょう。
あとはフルード液交換の要領でブレーキ系にフルードを満たし、エア抜きをして完成です。パッドも忘れずに。
OH直後は、ブレーキが馴染んでいない為効きが悪いかも知れないことを念頭においてください。
以上です。