『平家物語』には義経はあまり登場しませんが、時代背景や登場人物が重なりますので
今年(2005年)の大河ドラマが「義経」と決まったときから楽しみにしていました。 そこで、自分の備忘録として、タイトルと簡単な内容、短い感想を記すことにしました。 最新の感想 10話までの感想 20話までの感想 30話までの感想 40話までの感想 身のこなしも所作も楽しみなのが、主演の滝沢秀明さん。 「元禄繚乱」で吉良義周がお点前をする場面では、上手に濃茶を練っておられました。 私が習っているお茶と同じ流派のお点前でしたので、感心しながら視ておりました。 密かに期待しているのが、水泳が得意な鶴見辰吾さんが演じる宗盛です。 壇ノ浦の場面で本当に泳いで下さらないかしら……? (2005年1月) お見事!着衣、スタントなし、手の掻き無し!シンクロ選手なみの泳力に感動です。 (2005年9月6日) |
回 | タイトル | 放送日 | 内容、私の感想、ツッコミ |
41 | 兄弟絶縁 | 10/16 | 頼朝、義経と宗盛の存在を懸念/重衡、南都の僧により斬首/宗盛父子、近江篠原で斬首
宗盛は、義経の顔色をみて、何を抱えているのかと心配します。弟を心配するかのようです。 頼朝は義経と宗盛が手を組むことを案じ、義経の所領の没収を計画します。弟を疑っています。 山城の木津で重衡は僧兵から詮議され、処刑寸前に輔子と一の谷以来かつ最期の対面をします。 道中、平家の兄弟は仲が良いと言う義経に、宗盛は知盛や重衡を羨んでいたことを話します。 近江篠原に到着し、宗盛が願わくば仏門に入りたいと話している矢先に使者が訪れます。 斬首を告げる使者に、義経は宗盛の出家か遠流をと申し出ますが許されず、翌日宗盛父子を処刑します。 情を持たず弟を疑う頼朝。最期まで清宗を気にかける宗盛。夢の都を語る在りし日の清盛。 義経が求めているものは情。頼朝から離れることを決意します。 ※ いつのまにやら義経に心を開いた宗盛は、表情も穏やかになっていました。 これが現実なら出家させて差し上げたい。子を思う宗盛も、妻を思う重衡も、情があって素敵でした。 |
42 | 鎌倉の陰謀 | 10/23 | 頼朝、義経の所領を没収/大地震/法皇、義経に伊予の守を任ずる
頼朝は宗盛処刑時の義経がゆるぎなく決然としていたと報告を受けますが 所領を没収し、梶原景時を「仏具を買うため」京都に差し向けます。政子も何か謀ります。 法皇は、義経が兄に会えなかったことを憐み、大地震の折の検非違使としての働きを評価し、 8月には伊予守を任じます。鎌倉には無断任官と承知の上で義経はそれを受け入れます。 行家が義経に近づき、景時の様子を指摘して、兄への挙兵を促します。 義経は景時が本当に仏具を買いに来たと信じていたのでしょうか? ※ 平家物語も巻之十二に突入です。大地震の惨事は、放心したうつぼの様子に 代弁させていましたが、平家の怨霊に怯えて占いをする法皇とか見たかったです。 |
43 | 堀川夜討 | 10/30 | 土佐坊、義経邸を襲撃し、斬首刑となる/義経、頼朝追討の院宣を賜る
堀川近辺をうろつく輩は、熊野詣と称する土佐坊昌俊の一味でした。 弁慶は土佐坊に熊野湛増への文を託そうとして、企みに感づきます。 土佐坊たちは義経を襲撃しますが、駆けつけた行家の加勢もあり、捕らえられます。 土佐坊は、東国には義経追討に応募する者は無く、自分は母のための所領が目的だったと自供します。 しかし義経は「検非違使の館を襲った」として自ら斬首を執行し、頼朝に存念を示します。 義経は法皇に頼朝追討の院宣を所望し、京が荒れるのを避け、都を離れようと決意します。 法皇は頼朝が義経追討の準備をしていることを知り、頼朝追討の院宣を後悔しはじめます。 ※ 土佐坊は情の人として登場しましたが、平家物語で描かれるような、 義経に起請文を書いたり静が放つ禿童を斬ったりする「六平土佐坊」が見たかったです。 |
44 | 静よさらば | 11/6 | 豊後国を目指す義経の船が転覆/頼朝に義経追討の院宣/静は京へ戻ることに
行家は京で戦をと進言しますが、義経は西国行きを決意し法皇に願い出ます。 萌は鎌倉に戻り、静は同行することになり、摂津から豊後へ向けて義経は船に乗ります。 船は嵐に遭い、この世に未練を残す知盛の亡霊が現れ、弁慶が祈祷しますが、船は転覆します。 鼓判官は鎌倉で頼朝に対面し、頼朝追討院宣は天魔の仕業として、義経追討の院宣を伝えます。 義経追討軍に捕らえられようとした弁慶・義経・静を鬼一法眼が救い、都へ戻るなと警告します。 次郎・三郎・忠信は義経に引き寄せられるように戻り、静は女人禁制の山を目前に同行をとりやめます。 ※ 法皇の「大天狗」を確信する頼朝と政子のほうが、よほどしたたかです。 鬼一法眼が「郎党たちは集ってくる」と言って呪文を唱えると、タイミングよく郎党が戻りました。 義経には人を惹きつける力があるようですが、これだと引力みたいで物足りなかったなぁ。 ところで11/11、私の平家琵琶演奏後、大学生が「船弁慶」を上演するんです。タイムリーな企画♪ |
45 | 夢の行く先 | 11/13 | 法皇の計らいで義経は近江へ逃れ、吉次の手配で京に入る/静は捕われる/行家斬首
静は義経追討軍に捕われ、六波羅で時政の尋問を受けることになります。 頼朝は院に仕える者を下官させ、法皇は九郎に頼ろうと寺々に義経を匿うよう文を出します。 頼朝は謀反人を匿った者への仕打ちとして行家を捕らえ、斬首刑とします。 吉次の準備した家で義経は「夢の都」の屏風と対面します。うつぼは平泉を思い出します。 ※ 静が捕えられた時、義経は鳥の羽音とともに静の心の声をききます。 鋭いのかと思いきや、法皇の計らいを素直に信じていて……。ちょっと心配ですね。 |
46 | しずやしず | 11/20 | 忠信の死/義経主従は山伏姿で奥州をめざす/静、頼朝の前で舞う
静が鎌倉に送られるという情報が入りましたが輿は空で、それを知らない忠信が斬られます。 既に鎌倉にいた静は頼朝の詰問にも屈せず、秋には男児を産みますが、育てることは叶わず落胆します。 鶴岡八幡宮で義経を恋う歌と舞を奉納した静を、政子は褒め、赤子の命と引換に都へ返すことにします。 頼朝は北陸(ホクロク)山陽・山陰道の護りを強化し、義経一行は尾根伝いに奥州を目指します。 静と義経に舞い散った紅葉は、何を象徴していたのでしょうか。 ※ 朱雀の翁が輿が空であると伝えたとき、まわりに庶民は一人もいなかったようです。 静が出産したのは満月。数日後に政子が訪れ半月後の10日に舞うように命じるのですが、 その「数日後」のシーン、月光の下のような明るさでした。いやー、気になりますねェ(^_^;) |
47 | 安宅の関 | 11/27 | 頼朝、北陸道の警護をさらに強化/義経一行、山伏として安宅の関を越える
義経一行は加賀の国から海路を選ぶ予定でしたが、警護が固くてそれを断念します。 山伏として逗留した木こりの小屋には「もよ(巴)」がおり、富樫の情報を授けます。 安宅関で富樫が「大和坊(弁慶)」一行を厳しく詮議し、東大寺大仏殿の勧進帳を読ませます。 さすが松平弁慶は、堂々とすらすらと、白紙の勧進帳を読み上げます。 静の笛について詮議が及び「和泉坊(義経)」が盗んだと自供したため、大和坊が杖で何度も打ちます。 義経の「人をひきつける力」のせいでしょうか、富樫は状況をすべて承知しながら、見逃します。 ※ 東大寺大仏殿は、重衡が焼いてしまったんですね。細川茂樹さんはテレ朝で今朝も変身。 巴さんの変身も見事です。小池栄子さんはその時間、テレ朝の生番組で司会してましたから。 |
48 | 北の王者の死 | 12/4 | 義経一行、奥州へ到着/秀衡の死
文治三年の春、義経一行は平泉に到着し、つかの間の穏やかな日々を過ごします。 頼朝の圧力に秀衡は屈することなく、藤原氏と源氏は祝宴なのだからと義経に話します。 庭の池水に月を映る月は中秋の名月かもしれません。藤原氏の贅を尽くした趣を感じさせます。 9月15日(たぶん)秀衡は泰衡を四代目にすると発表して倒れ、10月29日に亡くなります。 「義経はいない」と返答する泰衡の書面をみて、頼朝は泰衡をつつけば必ず崩れると確信します。 親子兄弟が相集う家を重んじ、藤原家のために一命を落してでも戦うと宣言する義経。 武士の天下を草創するために情を捨て、機をうかがう頼朝。泰衡の不安は次第に募ります。 ※ 満月の宴で秀衡が倒れ、その「一ヵ月半後」が10月29日。よくできました〜!! |
49 | 新しき国へ | 12/11 | 泰衡が挙兵し、義経主従が討たれる
文治五年、頼朝は泰衡に書状を何度も送るが出陣せず、政子に情の人なのかと指摘されます。 泰衡は義経追討を決意します。国衡は母方の地へ旅立つこととし、義経に警告します。 泰衡は忠衡を討ち、義経軍を攻めます。義久、喜三太、次郎、三郎が犠牲になります。 義経は堂に入り、朝日を浴びた白壁を(夢の都の)金屏風に見立てて自害します。 ちょっと薄っぺらい弁慶は全身に矢を浴びながら立ち往生します。 三郎は笑いながら、弁慶は表情をやわらげて最期を迎える点に、義経主従の情を感じます。 その後の頼朝や静、うつぼ、お徳、翁たちが義経を悼みつつ、どこかに義経がいるような、 少なくとも来世で夢の都を築くであろう終わり方が、壮絶なシーンの鎮魂になっていたと思います。 ※ 烏丸の琵琶の音は楽琵琶。当時の絵画資料には楽琵琶と同様の外観の琵琶が見られるので 音の設定は良さそうですが、持っているのは筑前琵琶or筑前盲僧琵琶でした。残念! ※ 堂から出づる白馬=オープニングの白馬は義経だったのですね。 この馬は多分、正月2日3日に(TBSで)犬塚信乃(滝沢秀明)を乗せ(青海波は親兵衛が乗る馬?)、 あの光は伏姫(仲間由紀恵)が発したもので、「功名が辻」予告編を兼ねていて……(妄想錯乱中。) ※ 今年の更新のネタの過半数が、「義経」メモでした。終わってしまいました。 来年からは「功名が辻・福島正則メモ」で嵐広也さん(♪)を応援するべきでしょうか? |
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