意外と知らない日本語
 


   何か面白い発見があったら、うれしいです・・・


広さをあらわす「ヘーベー」とは?

 
 皆さんは、広さの単位は「坪」ですか?「ヘーベー」ですか?最近は「ヘーベー」のほうが多いですね。100ヘーベーを超えるマンションは少ないですが、どのぐらいの大きさでしょう。

 「ヘーベー」とは「平方メートル」のことで漢字表記は「平米」、現代仮名遣いでは「へいべい」です。「米」は「メートル」の当て字です。明治15年(1882)に、中央気象台が、「メートル法」を採用しました。その後、「メートル法」が「尺貫法」とともに、法定の度量衡の基準となったために、新たに「メートル」を「米」と表記するように定められたのです。「米突」(メートル)などの表記もありましたが、「米」のほうが定着しました。ちなみに現在では「尺貫法」は廃止されています。

 というわけで、100平米は100㎡です。10×10=100㎡ですが、普通はそんな正方形の家はないから、8×12.5=100㎡ぐらいの長方形ですかね・・・。「坪」でいうと、30.3坪ぐらいです。

     1坪=1間平方 曲尺で6尺平方

     1間=6尺 (約1.818m)

     明治24年(1891) 400㎡=121坪 ・・・・> 1坪=3.306㎡

 「平米(㎡)」ですぐにわかる人はそれで、坪のほうが分かる人は「平米(㎡)」を3.3で割ったらいいですね。私は田舎の子なんでしょうか・・・。やはり「坪」のほうが、しっくりするんです。畳を見て育っているからでしょうか。畳1枚は普通、長さ1間、幅半間ですからね。(地方によって若干大きさの違いはありますが・・・

ページ上へ


ボンレスハムの意味


 普段、何も考えずに使っている言葉にも、実はちゃんと意味があったりすることって多いですよね。

ボンレスハムもそういう言葉の一つです。食べるハムとちょっと太めの腕を例える時にも使いますね。


ハムはわかる。レスは多分、less ?~がないっていう意味?じゃあ、ボンって何? ボン、Bonn? born? bone?



正解はbone で骨。つまり骨なしハム、骨抜きハムってことなんですね。



ページ上へ

「矜持」の読みと意味


 『国家の品格』を書いた藤原正彦氏が、また本を出版されたようです。『国家の品格』は250万部突破したようです。すごいですね。

 新しく出版された本のタイトルは『日本人の矜持 九人との対話』(新潮社)です。齋藤孝、曽野綾子、山田太一、五木寛之、ビートたけし、佐藤愛子、阿川弘之ら九人と対話をして、「今の社会、教育、文化、日本の進むべき道を熱く語った」ようですね。

 本は読んでないので、内容はわかりませんが、私が注目したのは「矜持」という言葉です。これ、難しいですね。読みと意味がすぐにわかる人はどのぐらいいるのでしょう。

  読みかたは「きょうじ」です。(「きんじ」は慣用読み。「矜恃」とも書きます)

  意味は「誇り・自負・プライド」です。

 日本語の中にも「矜持」という言葉があるのに、最近では、「プライド」をよく遣いますね。

 なぜ、この言葉に注目したかというと、韓国語の中に「긍지(keung-ji)」(「矜持」の韓国語での発音)という言葉があって、それが、「韓国語能力試験」に出ていたからです。「긍지 를  갖다」(誇りを持つ)のように遣います。韓国語でも会話では「自尊心」のほうをよく遣うと思いますが、「韓国語能力試験」に出てくるぐらいだから、日本よりかはよく遣われる言葉ではないかと思われます。


ページ上へ



「髪結」の亭主、「髪結」は夫?妻?


 

 「髪結の亭主」ですが、「髪結」はどっちなのでしょう。「の」にはいろいろな用法があるので、この言葉だけではわかりません。

   ① 妻が髪結である、亭主

   ② 髪結である亭主

 正解は①です。

   ✖ 髪結の亭主は、稼ぎが少ないから妻の私も働かないと・・・

   〇 髪結の亭主は、楽だね。男に生まれたら一度はやるべきだよ。

 「髪結の亭主」は、「収入の多い髪結を妻に持つと遊んで暮らせることから、妻の働きで養われている夫」のことです。ちなみに、髪結は江戸時代は、男子しかできませんでした。寛政頃に女髪結も現れましたが、幕府によりたびたび禁止されたようです。しかし、広く世に受け入れられ、明治以後は女子の職業として公認されたそうです。(『日本国語大辞典』第2版「髪結」の項より)


ページ上へ

「ベイロシャ」の意味


 

 皆さんの家は何宗ですか?うちは、父方も母方も真言宗なんです。それで、お盆には必ず、お経を聞くんですが、難しいですね。何回聞いても、全く覚えられませんし、意味もわかりません。

 そうです。「べいろしゃ」というのは、光明真言の「オン・アボキャ・ベイロシャノウ」などの語が理解しがたいというところからできた言葉で、舌が回らなかったり、わけの分からないことをしゃべったりする人を指します。確かに、お経の中で、「べいろしゃのう~~~~」と言っているのを聞いたことがあります。

 泥酔の俗称にも遣うようです。私は、つい深酒ビールをしてしまい、酔っ払って、ろれつがまわらなくなることが時々あります。「べいろしゃ」になってしまうんです。どうやら、私は「べいろしゃ」と縁があるようです。 


*「光明真言」・・・真言密教でとなえる呪文の一つ。おん・あぼきや・べいろしやのう・まかぼだら・まに・はんどま・じんばら・はらばりたや・うん。(漢字略)


  ページ上へ