第11号 2000年11月 8020運動 11月8日って何の日かご存知ですか? 答えは「いい歯の日」です。 私が属する当時の南安曇郡歯科医師会(現:安曇野市歯科医師会)では、2000年11月11日、豊科町保健センターにて、8020をめざした いい歯の日のイベントを行い、その後も毎年このイベントを行っています。 8020運動 8020(ハチマルニイマル)運動とは、平成元年(1989年)に厚生省(当時)の成人歯科保健対策検討会のなかで提唱された「80歳になっても自分自身の歯を20本以上保つことを目標とする歯の健康づくりのスローガン」です。
2006年5月8日、国民健康・栄養調査の結果が厚生労働省より公表されました。
命を狙う口のなかの細菌
肺炎は、わが国では死亡原因の第4番目で、65歳以上の高齢者に限ってみると、トップを占める感染症であります。口のなかやのどの細菌が知らぬ間に、唾液や食物・胃液とともに気管に入り「誤嚥(ごえん)性肺炎」を起こすのです。夜間就寝中は、特に高齢者や寝たきりの人は、口のなかのものを飲み込む反射(嚥下反射)が低下しており、さらにもし気管へ誤って飲み込むこと(誤嚥)があっても、咳として排出する反射(咳反射)も低下しているからです。気管支や肺にまで運ばれた細菌は、通常は肺に存在する細菌によって食べられて殺されます。
このほかにも、口のなかの細菌によって、扁桃腺炎、糸球体腎炎、リウマチ性関節炎、早産や未熟児といった妊娠トラブルを起こすといわれています。 これらを防止するためには、口のなかの細菌数を減らすこと、つまりブラッシングが重要です。 健康日本21「すべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会」の実現をめざすのが、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」です。 その実現のためには、発病を予防する「一次予防」に重点を置く対策がきわめて重要になっています。そして、個人の力と併せて、社会全体が健康づくりを支援していくことが重要で、「健康日本21」では、健康寿命の延伸に向け、2010年をめざして具体的な目標を提示しています。下のグラフは、2010年までの歯の健康目標値です。家族みんなで実行に移しましょう。
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