タイトルイメージ
本文へジャンプ   開設  2007/09/23 

  
光線療法



                              


自分が普段診療によく使う治療の手段に、可視総合光線療法があります。使用するものは、コウケントーの1号器と3号器です。写真の機種は、2号器です。これは、自分や家族にかけたり、往診に使っています。
  
この器具の中で、2本のカーボン(炭素棒)を燃焼させて使用します。当院では、日本製の黒田カーボンとドイツ製のカーボンを使用します。

ダウジングして必要なカーボンの組み合わせを決めますので、日本製とドイツ製合わせて現在、入手可能な32種類全てのカーボンが当院には、いつも準備しています。

自分は、京都の鍼灸の学校の後、柔整(柔道整復)の勉強のため、東京に出ました。自分が、コウケントーにはじめて出会ったのは、上京してすぐに就職した東京の中野の整骨院に1台置いておりまして、自然と使い方を学びました。
 その後、友人のバトンタッチで新宿の鍼灸院にお世話になったのですが、そこでも台数は忘れましたが、確か4,5台はあったと思います。そこでも、コウケントーは、フル稼働でした。そこで一緒に働いた先生が、開業しましたので、遊びに行くと、ちゃんと1台フル稼働しておりました。

ここ熊野で、平成4年に鍼灸整骨院を開業する折、真っ先に考えた医療用具でしたが、最初の診療所がてざまだった為、かなわず今の診療所に移った平成9年真っ先に1号器を導入し、患者さんの評判があまりにも良く、待ち時間が長時間になった為、2週間後急遽3号器を導入いたしました。



では、自分が実際に体験した光線療法の体験を書いてみたいと思います。

それは、東京で最初にお世話になった整骨院に勤めてる時代に経験いたしました。今、こうして元氣に臨床させていただけるのも、この療法があったせいと言っても過言ではありません。本当に感謝しております。ありがとうございます。

その日、土曜日午前中で診療が終わってから、スタッフみんなで掃除、洗濯をすませ夕方から、院長先生が飲みに連れて行ってくれ、スタッフ全員で中野に繰り出しました。居酒屋やカラオケなど行って、おいしいお酒をいただきました。

そして、お開きとなりまして、その頃自分は、西武新宿沿線に住んでいたのですが、お酒を飲まなかった同じ沿線の同僚の先生が「自転車で二人乗りでゆっくり帰らないか」と誘ってくれましたんで、一緒に帰ることにしました。自分は、自転車の後ろに乗せてもらっていろいろと話しをしておりましたが、酔いのせいかついウトウトして目を閉じていた時です。左膝にものすごい衝撃と頭の芯にひびく激痛を感じると同時に、氣付いたら自転車から飛び降りていました。すぐに、左膝をかかえて、うずくまり悶絶しておりました。道に倒れて見上げると、天井の照明と騒音で、国電の中野駅のガード下でした。

自転車を止めた同僚が直ぐ駆け寄ってくれて、「大丈夫か。」と声をかけてくれたのですが、彼の説明から合点が行きました。

状況はこうです。二人乗りで、ガード下を通っている際に、向こうから酔っぱらいの自転車が、すれ違い様、急に45°方向を変え突っ込んできたので、同僚は、とっさに左に避けてかわしました。同僚は、きりきりかわせたと思ったのですが、しかし、後ろに乗っている自分は、そうでは、ありませんでした。皆様も自転車に乗せてもらうとわかると思うのですが、ちょうどがにまたのように足を広げてる乗るような状態になります。ですので、ガードレールの支柱に左膝がまともに当たってしまったのでした。

道の右側の後ろには、高々と、積んだ黒いゴミ袋の中に自転車ごと突っ込んで投げ出されている酔っぱらいがおりました。最初は、足しか見えてなかったのですが、そのうち大声を出しながらゴミの山から這い出て来ました。

もう、経験したことがないようなたいへんな激痛で、路上でしばし、苦悶しながら落ち着くまでねっころがっておりました。すると、駆け寄ってくれた同僚の先生が、すぐに診察してくれ「骨は、大丈夫だと思う。」「とにかく急いで、自分の家に行こう。」「光線を当ててやるから。」自転車の後ろに乗せてもらって、必死に痛みをこらえながら同僚の先生の家に行きました。

家に着いて、自分も先生と相談しながら、「やはり、膝蓋骨が、割れてしまうような骨折は、ないがヒビ程度は、あるかもしれないと言うことで、様子を見てレ線をかけて精査しよう。」という結論に達しました。診察後続いて、足の裏と膝に1時間余って光線をかけてくれたのですが、その時本当にびっくりしたのを覚えています。時間をかけて光線をかけるに従い次第にですが、徐々に激痛が、少しずつ少しずつやわらいで行ったのです。

1時間余ってかけ終わる頃には、激痛はなくなっておりました。また、自転車で駅まで送ってもらって、2つ先の自分の駅まで電車に乗り、自宅に帰ることが出来ました。
 次の日は、日曜日でしたので湿布を貼って安静にして、過ごし、月曜日からは、毎日勤務先の光線を当てておりました。そして、考えられないくらい短期間で、治癒いたしました。

それから、膝のことをまったく忘れていたのですが、数ヶ月後の長雨の際、帰省中の熊野で、膝が急に痛み出し懇意にしている外科の先生の診察を受け、XーPを撮ってもらいました。自分もレントゲンフィルムをおそるおそる見ましたが、膝蓋骨は、本当にきれいでした。数ヶ月前の受傷時の説明に、院長先生も驚いておりました。注射もせず、湿布のみで痛みはひいていきました。
その後、東京に戻り、時々勤務先で光線をかけておりましたが、それ以来、膝が痛むことはありませんでした。膝に水もたまったことも、ありません。

自分は、本当にラッキーだったと思います。受傷後短時間の内に光線をかけていただいたのが、良かったんだと思います。こういうことを、経験しましたので平成4年の開業の折真っ先に、導入を考えた医療器具だったのですが、その時は思いが叶わず、5年を経て今の診療所に引っ越しして思いが叶った次第です。

光線療法という治療法を知り合えたこと、コウケントーという器具にご縁をいただいたこと、たまたま、修行させていただいたところが、光線をフルに使用していたこと、あの日、たまたま一緒に帰った先生が、器具をお持ちだったこと、本当に自分はついていると思います。

これからも、光線療法の良さを皆さまに、お伝え出来ればと思っております。読んでいただきありがとうございました。

 

 

   

                                     
                                  
          光線療法トップへ  操体療法へ   レインボー医学へ  熊野・紀宝町の芝下鍼灸整骨院ホームへ       


                         
                         更新日 : 07/09/23 03:53:00

©2003 shibashitashinkyuseikotsuin All rights reserved

            

    English Here