生理について

生理の周期

生理の周期

女性のからだは妊娠、出産のために、「生理(月経)周期」というサイクルで変化しています。平均的に1サイクルを28日としています。
生理周期は、「増殖期」「排卵期」「分泌期」「月経期」という4つの期間で構成されています。

生理痛

主な生理痛の原因
プロスタグランジンが過剰に出る

「プロスタグランジン」とは生理中に分泌されるホルモンの一種で、子宮を収縮させて子宮内膜がはがれる時の出血をスムーズに体外へ押し出す働きがあります。この分泌量が多いと子宮の収縮が過剰になり陣痛のような痛みを引き起こします。

子宮口が狭い

子宮の出口が狭いと経血がスムーズに流れにくく、排出するには子宮を収縮させ押し出す力が必要になり、それが痛みの原因となります。まだ子宮が発達していない若い女性や出産経験のない女性に多い原因です。自然分娩での出産を経験すると、生理痛が軽くなる人が多いです。

身体の冷えによる血行不良

慢性的な運動不足や長時間同じ姿勢を続けると全身の血行が悪くなり、生理痛がひどくなる場合があります。また喫煙も全身の血管を収縮させるため生理痛の原因となります。

ストレス

ストレスやプレッシャーの強い生活が続くとホルモンバランスや自律神経が乱れ生理痛の症状が悪化します。

生理痛の治療方法
適度な運動

月経の前は骨盤の血流の流れが悪くなります。これを改善するための適度な運動は効果的です。月経の始まる1週間くらい前からジョギングやウォーキング、全身の屈伸運動などを行いましょう。

痛み止め(鎮痛剤)の服用

痛みの原因となるプロスタグランディンを抑制できる薬(プロスタグランディン合成阻止剤)が効果的です。鎮痛剤を服用するコツは我慢できない痛みがくる前に服用することです。

ピルの服用

生理痛の原因となる黄体ホルモンの分泌を抑えれば生理痛は予防できます。つまり、排卵を一時的にストップしてあげればよいわけです。それにはピルが効果的でしかも安全な方法です。ピルは現在では排卵をストップすることから避妊薬として有名ですが、本来はこのような治療薬として開発されたものです。

漢方薬

漢方では血の巡りが悪い状態が続くと生理痛が発生しやすくなると考えられています。
漢方薬で痛みを軽くすることもできますが、ピル程ではございません。

生理不順

生理不順

思春期から閉経まで、妊娠中以外は、ほぼ月に一回、一定の周期で生理があります。正常な生理の周期は24~45日で、これは生理の初日から次の生理が始まる前日までの日数です。この範囲を外れる場合が生理不順です。

生理が開始したばかりの思春期の生理不順は、卵巣や子宮の未熟さ、卵巣機能の低下が原因です。20~40歳代の成熟した女性の場合は、ストレス、過労、肥満、無理なダイエット、生活習慣やホルモンバランスの崩れが原因となることが多いようです。

生理不順に行う検査
内分泌検査

血中のエストラジオールやプロゲステロン(黄体ホルモン)、さらに黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)、および甲状腺ホルモンなどを測定します。

基礎体温測定

毎朝起床時に基礎体温の計測を行います。非常に簡便な方法で、排卵の有無や排卵日を推定する事ができます。

画像診断

エコー検査法を用いて、子宮の大きさ、位置などをチェックし、卵巣の様子も観察します。

ホルモン負荷テスト

続発性無月経の方に対し、プロゲステロン(黄体ホルモン)を投与し、出血の有無を確認します。この黄体ホルモン注射のあと、消退性出血があった場合は、第1度無月経と判定します。黄体ホルモン単独投与で出血がおこらないときは、改めて、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両者を同時に使用し、出血が生じれば第2度無月経と判断します。つまり、第1度無月経では、黄体ホルモンのみが足らないのに対し、第2度無月経では、卵胞、黄体両者の女性ホルモンの分泌が不十分であるということになります。

生理不順の主な種類と治療法について
第1度無月経

前述の第1度無月経には、クロミッドと呼ばれる排卵誘発剤が第1選択薬としてよく用いられます。

第2度無月経

まずは、エストロゲンとプロゲステロンを周期的に投与する方法(カウフマン療法)により、サイクルを正常にもどし、時期をみて順次クロミッドによる排卵誘発に切り替えていきます。

無排卵性周期

生理は繰り返されても、基礎体温表の上では排卵が確認できない場合をいいます。多くは、周期は規則的ではなく安定していません。治療にはクロミッドを、生理の5日目より5日間内服する方法が効果的です。

多のう胞性卵巣

超音波エコー診上、卵巣内に小さなのう胞が多数認められるとともに、下垂体ホルモンの値が特徴的なパターンを示すことによって診断されます。通常は頑固な排卵障害を持つため、治療にはステロイドホルモンを加えたクロミッド投与や、さらに強力な排卵誘発法などが試みられます。

高プロラクチン血症

血中のプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が高値となり、その結果、生理が止まったり不整になる場合をいいます。原因には、まず向神経薬などを長期にわたっ て服用しているもの、下垂体に腫瘍を有するものが挙げられますが、中には理由がはっきりしないケースもあります。乳汁分泌を合併するときは、パーロディル と呼ばれるお薬でプロラクチンのレベルを下げて乳汁を止め、CT、あるいはMRIで下垂体に腺腫の存在が確認されれば、脳外科的な手術の適応となります。

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)とは生理が始まる3~10日くらい前から起こる、イライラ、腹痛、眠気、頭痛、肌荒れ、憂鬱になる、肩こり、むくみなどのさまざまな不快症状のことを言います。

月経前症候群(PMS)は生理のはじまりとともに症状が消えて軽くなるのが特徴的です。月経前症候群(PMS)には、排卵後の女性ホルモンの変化が関係していると考えられており、多くの女性が悩んでいます。

月経前症候群(PMS)の治療・緩和方法
低用量ピルを服用する

低用量ピルは妊娠時に分泌されるエストロゲンとプロゲステノーゲンを少量含有しており、服用すると体のホルモンバランスが安定するため、月経前症候群(PMS)や生理痛軽減などの効用があります。

食生活を改善する

栄養バランスのとれた食事は月経前症候群(PMS)緩和に良いとされています。以下の積極的に摂取したい栄養素を多く含む食品を参考に食生活の改善に努めてください。またビタミンB6、カルシウム、マグネシウム、大豆イソフラボンなど、不足しがちな栄養はサプリメントで補うのもよいでしょう。

積極的に摂取したい栄養素を多く含む食品
ビタミンB6 牛やブタ、鶏のレバー、マグロの赤身、きなこ、アーモンドなどのナッツ類
ビタミンE ひまわり油や大豆油などの植物油、アーモンドなどのナッツ類
カルシウム チーズ、干しエビ、ししゃも、しらす、大根、小松菜、アーモンドなどのナッツ類
マグネシウム あずきや納豆などの豆類、アーモンドなどのナッツ類、昆布やワカメなどの海草類
大豆イソフラボン 納豆、豆腐、油揚げ、豆乳、きなこ
避けたい食品
  • 砂糖(白砂糖・ジュース)
  • 脂肪・糖分・塩分の高いもの(食塩・漬物・ベーコン・ハム)
  • カフェインを多く含むもの(コーヒー・紅茶・日本茶・チョコレート)
  • お酒、アルコール類(ビール・日本酒・カクテル)
  • 添加物(加工食品・既成食品)
  • 漂白した小麦粉とその加工品(パン・ケーキ・パスタ)
ストレスを溜めないようにする

ストレスとPMSの症状には関連があり、憂鬱な気分に陥りやすいと言われています。ストレスをためこむと精神的症状が顕著に表れやすいため、ハーブティやアロマなど自分に合ったリラックス方法で気分転換しストレスを溜めないようにしましょう。

適度な運動で体を動かす

適度な運動をすることで月経前症候群(PMS)の症状が緩和すると言われています。症状が出ている時期に運動を行うのは厳しいので、普段から体を動かすようにするとPMS症状を軽くすることができます。ジョギングや水泳、サイクリングなど自分にあった有酸素運動を日常的に行うようにしましょう。

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