あなたの作ったフリーソフトがもし人気が出て、累積ダウンロード数も何十万DLというヒット作品になったら…。これは、願ってもないチャンスです。
大手のソフトウェア会社に、パッケージソフトとして企画を持ち込んじゃいましょう!
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フリーソフトなのに、どうしてパッケージソフトで売れるの?
もちろん、そのままではパッケージソフト化しても、ほとんど売れないでしょう。同じものがフリーソフトで提供されているのですから。でも、現在のフリーソフトに機能追加した上位バージョンや、さらに高機能化したプロ仕様のバージョンなら、パッケージソフトで売れる可能性があります。
でもソフトウェア会社って、フリーソフトの作者なんか相手にしてくれるの?こう思われる方も多いでしょう。ところがどっこい、ソフトウェア会社にもよりますが、意外と持ち込み企画って大歓迎の業者が多いんですよ。
かくいう私も、こちらのソフトを某大手ソフトウェア会社のS社さんに、企画持ち込みしたことがあります。残念ながら、パッケージソフト化には至らなかったものの、かなりイイ線まで話が進んだことは事実です。
このS社さんでは、基本的に完成品でのソフトウェア持ち込みを歓迎していて、自社で制作する必要があるものや、著作権がらみで販売が難しそうなものはパスするそうなんですが、ソフトウェアの内容さえよければ、パッケージソフト化して販売する敷居はそれほど高くないな…というのが正直な感想でした。
というのは、大手のソフトウェア会社になればなるほど、新規ソフト企画での冒険がしづらいという、現状があるようです。
鳴り物入りで始めた斬新なソフト企画も、莫大な資金と人材を投入し、いざ完成・販売してみたところ、鳴かず飛ばずでお蔵入り…なんてことになれば、目も当てられません。その会社のかぶる損害は甚大です。
その点、個人の持ち込み企画なら、最初に小ロットを試験的に販売してみて、売れ行きが好調なら、ガッと増刷して一気にプロモーションをかける!なーんてことも可能なのですから。
つまり、個人のフリーソフトはなんといってもアイデアが命。大手企業が決してマネできない、斬新なアイデアを形にして売り込むということが肝心なんです。
ちなみにパッケージソフト化した場合、作者(著作権者)に対する利益配分はどうなるのかというと、これが書籍の印税方式とそっくり同じ、パッケージソフトの売上数に応じて、5〜10%の範囲で印税を支払うというものです。
パッケージソフトの値段が3000円なら、印税率8%で1本あたり240円、仮に2000本のソフトが売れれば収益は48万円と、ビジネス的に見てもそんなに悪いものではありません。
しかも、嬉しいことにパッケージソフト化しようが、フリーソフトのDL数そのものには影響がありませんので、ソフトの宣伝になってなおかつ、フリーソフトのほうでも広告収入等で収益を上げ続けることが可能でしょう。
ただし、ここでひとつ注意です。中にはタチの悪い業者さんもいるので、注意が必要です。つまり、持ち込み企画歓迎で、企画を持ち込んでみたものの、パッケージ化には至らず、後日、そっくりの別ソフトがその業者から販売されるという…。いわゆるアイデアのパクリのパターンです。
フリーソフトの作者は基本的に個人ですので、業者にこういうことをされても、なかなか法的手段に訴えるというのは難しく、泣き寝入りのケースが多々ありますので、くれぐれもご用心ください。
(特に社内的に検討してみるからソースコードを預からせてくれ、なーんてケースには用心が必要です)
一本のフリーソフトから億万長者(ミリオネア)へ。なんていう、ちょっとした現代版のアメリカンドリームを夢見られるというのも、フリーソフトならではの魅力でしょう。
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