花冷えになってしまったが、啓蟄とはよく言ったものである。 冬の間は虫を見かけることはなかったが、やっと出始めた。 暖かいと、ごく小さな、羽虫というのだろうか、目につくようになった。 この虫は、ゴミを出そうとしていたら、生ゴミの袋についていた。 ちょうど、プラスチックのビンを持っていたので、覆いかぶせたらうまくはいった。 寝ぼけていたのだろうか、とろい私でも捕まえられたのだ。
甲虫だ。ゴミムシと言うらしい。 道をのこのこ歩いていたのを捕まえた。去年の夏のことである。 足が1本取れていた。のろい動きで簡単に捕まえた。 私はのろいので、素早く動くものは捕まえられないのだ。
今日もスズメバチだ。 2月25日に全身がある。その足先の爪の部分である。 40倍で見ると結構分かる。 上からの2本の爪と、下からの柔らかい肉瘤というか擬似吸盤のようなもので挟み込むのだろう。 固いものと柔らかいものとを上手に使い分けている。 全くよくできているのだ。
3月3日に続いて、スズメバチの頭を横から描いた。 非常に平べったいのが分かる。 複眼もこれまた大きい。 口も巨大な牙がある。 しかし、口そのものは得体が知れない。 襞のようなものがくっついていて、なおかつ、関節のある腕状のものが2組ある。 調べると、成虫は虫を捕まえるが、それを食べるわけではなく、幼虫の餌にするそうだ。 そして、幼虫の出す体液をなめるのだそうだ。 あの恐ろしげなスズメバチは、虫をばりばり食べてはいなかったのだ。
顕微鏡は覗くものがなくては宝の持ち腐れである。 ミクロワールドサービスが販売している珪藻プレパラートは、手軽に微生物の世界を楽しめる。 珪藻は、とても小さい単細胞生物である。葉緑素をもっていて、光合成をする。ありとあらゆる水中に、群をなしたり単独で生活して、二酸化炭素を取り込んで、酸素を産み出している。 どんな姿をしているかというと、珪酸の、つまりガラス質の穴のたくさん空いた弁当箱を作って、その中にいる。 その弁当箱が、変化に富んでいて楽しめるというわけである。 またしても、写真にしてしまったが、海にいるプレウロシグマ属というらしいが、S字型の大型珪藻を観察した。 弁当箱に空いた穴を胞紋と言うらしいのだが、斜めの筋になって見える。 三角に尖っているように見えるが、ピントの動きで高さが読み取れるが、2μmしかなかった。幅が20μmだから、ほとんど平らである。 そんなんで立体図を描いてみたが、当たっているかどうかは分からない。 顕微鏡の像を読み解くのは、なかなか難しい。それが分かってきた、今日このごろである。
スズメバチの頭を鉛筆で細密に正面から描いた。 科学者ではないので、厳密な寸法状の比例は測っていない。 しかし、形の正確さを写すことは心がけた。 実物の10倍は有るので、細かいところまで描ける。 肉眼では確認できないものでも、実体顕微鏡で覗けば、かなりなことが見て取れる。 絵は感じが大事で、いかに省略するかということがある。 一筆で全てを現す。 東洋画には、そういった絵がある。 そんなことを思いながら、せっせと、細かく細かく描きこんでいった。
絵より写真のほうが説得力が有ると思うので、今回は写真にします。 25日に昆虫の命にふれたが、人間で言えば、五体満足で死ねるとは限らない。 写真を撮ったときは気づかなかったが、画面で見ると羽根が欠けていた。自然は厳しい。他の生き物の餌になることもあるだろうが、そうでなくでも、傷を負うこともある。 落ち着いて考えれば当たり前のことであるが、新鮮な驚きであった。迂闊なことである。
たまには、ポピュラーなものを出しましょう。 このスズメバチは、去年の夏の終わり、散歩の途中に道の中にひっくり返っていた。 昆虫のスケッチをするようになってから、やけに目ざとくなっているのだ。 帰宅後、くの字に縮こませていた足を、コルク板に虫ピンで形を整えた。すると、驚いたことに生きていた。わずかに足を動かせるだけであるが、確かに生きている。 ほかにも似たことがあった。動けなくなることは、即、死を意味しない。蟻が始末しなければ、死はゆっくりやってくるのだ。
去年の夏の終わり、散歩中の犬が草むらに首を突っ込んだ。 この虫が、葉っぱの上でじっとしていた。 大きさは1センチもない。 手を伸ばしても、動かないので簡単に捕まえられた。寿命がきていたのだろう。 カラカラに乾燥したものをスケッチしているのだが、動かすと、触角や足がとれていく。 ごく小さいので、あっという間にどっかに行ってしまう。 そんな訳で、足りないところや、間違った付け方をしているかもしれない。 名前は分からなかった。 しかし、後ろ足が特別に大きいとか、頭の格好が、バッタのようである。 羽根がないのと、全身に鱗粉があったのが気になるが、大きく捕らえれば、バッタの仲間かもしれない。 顕微鏡を覗くようになってから、昆虫は棘とか毛だらけなのに気づいたが、蝶でもないのに、鱗粉がある昆虫がいるとは驚きである。 足の先も変わっていた。爪が独立して動くのばかりを見てきたが、この虫のは、棒の先に爪2つがついている形であった。 いのちはさまざまである。
これは何か? 暗視野で撮影した海産の珪藻の写真である。 40倍の世界だけではなく、もっと拡大された世界が見たくなり、生物顕微鏡を購入してしまった。 1000倍まで見れるが、見るものがない。それで、ネットでミクロワールドサービスが珪藻のプレパラートを販売しているのを見て購入した。 美しい世界だった。 写真は禁じ手だったが、たまにはいいだろう。
玄関の高窓で干からびていた虫。 とっても小さい。 肉眼では点に近い。 実体顕微鏡は偉大である。 足の先などは今まで気にしたこともなかった。 頭は三角で、口吻は長くて胸にぴったりしているところなどは、セミによく似ている。 ネットで調べたが、分からなかった。小さすぎるので調べ方を工夫しないといけないのだろう。
去年の夏の頃だが、ミニ薔薇の葉についてた、毛虫を捕まえた。 体長25mmの小さなモノであった。 形はとても複雑でよくわからない。 絵にすれば形を追いかけられるだろうと、色鉛筆と紙を取り出した。 色は毒々しいし、毛もたくさんで、気色が悪かった。 しかし描いていくと、かわいくなるものである。足のつけ根あたりは、弾力が感じられて、赤ん坊の肌のような感じだった 足は8組あった。前の3組と後ろの5組は造りが違っていた。後ろは、吸盤のように楕円形になっていた。 頭も複雑で、眼は単眼が12個もあった。 やはり、描いてみると、あれこれ驚かされる。
暮れに、大掃除をした。 玄関の高窓を拭き掃除したら、枠のところに、ごく小さな昆虫が、干乾しになっていた。 家の中から出ようとして、明るいところへ目がけて飛んだのだろうが、ガラスがあったのだ。 とんだ災難であるが、こっちにとっては、・・お、描く材料ができたと、ほくほくである。 体長5mm。4枚羽。背中に模様と、なかなか派手である。 名前も分からない。飛んでいるのを見たこともない。 小さくて、目に入らないのである。 ほかにも、いろいろ干からびていた。 生命の種類の多さに気づかされる。
この虫を捕まえたのは夏だ。 夕方、庭にいたとき、目の前をふらふらと飛んでいた。 軽くはたくと落ちた。 蚊かと思ったが、違った。 背中に模様がある。 ネットで調べると、キイロホソガガンボと言うらしい。 体長14mm
さっそく間違えてしまった。 蜘蛛は、昆虫ではなかった。 足が8本もある。 風呂に入っていると、湯の中に、黒い点が目に入った。小バエのように見えた。スケッチの材料とばかりに捕まえた。 よくよく見ると、蜘蛛だった。 体長1.6mmしかない。こんな小さな蜘蛛がいるとは、吃驚である。実体顕微鏡で覗くと、立派な蜘蛛であった。・・当たり前か。 これは、前回に描いた蜘蛛の、頭と胸、それに、お尻の蜘蛛の糸を出すところです。
絵の更新がなかなかできないので、あれこれ、日々に感じたことのページを作ることにした。とりあえず、顕微鏡で昆虫のスケッチをはじめているので、それを公開します。 去年の八月に、インターネットオークションで実体顕微鏡を手に入れた。 シマズの古いものであるが、最近整備したものとあったので求めた。 20倍と40倍に拡大できるが、対物レンズがズームでないので、接眼レンズを交換しながら使うのが、面倒といえば面倒である。 真鶴に越してきたとき、黄色い蜘蛛が目についた。 子供のころに見た記憶がよみがえったが、いつとはなしに、目に入らなくなっていたが、さっそく、捕まえて覗いてみた。驚いた。いかに見ていなかったのが分かった。 眼が単眼で8ヶもあった。足に細かい毛が沢山有る。40倍にすると、もっと細部が見れる。 下面の口のところは、牙になっていて、これにも毛がある。その下の下顎を押し開くと、毛状の束になったものが出てきた。調べると、牙で、獲物に毒液と消化液を注入して、溶かして吸い込むのだそうである。
2009.3.31
花冷えになってしまったが、啓蟄とはよく言ったものである。
冬の間は虫を見かけることはなかったが、やっと出始めた。
暖かいと、ごく小さな、羽虫というのだろうか、目につくようになった。
この虫は、ゴミを出そうとしていたら、生ゴミの袋についていた。
ちょうど、プラスチックのビンを持っていたので、覆いかぶせたらうまくはいった。
寝ぼけていたのだろうか、とろい私でも捕まえられたのだ。
2009.3.27
甲虫だ。ゴミムシと言うらしい。
道をのこのこ歩いていたのを捕まえた。去年の夏のことである。
足が1本取れていた。のろい動きで簡単に捕まえた。
私はのろいので、素早く動くものは捕まえられないのだ。
2009.3.19
今日もスズメバチだ。
2月25日に全身がある。その足先の爪の部分である。
40倍で見ると結構分かる。
上からの2本の爪と、下からの柔らかい肉瘤というか擬似吸盤のようなもので挟み込むのだろう。
固いものと柔らかいものとを上手に使い分けている。
全くよくできているのだ。
2009.3.14
3月3日に続いて、スズメバチの頭を横から描いた。
非常に平べったいのが分かる。
複眼もこれまた大きい。
口も巨大な牙がある。 しかし、口そのものは得体が知れない。
襞のようなものがくっついていて、なおかつ、関節のある腕状のものが2組ある。
調べると、成虫は虫を捕まえるが、それを食べるわけではなく、幼虫の餌にするそうだ。 そして、幼虫の出す体液をなめるのだそうだ。
あの恐ろしげなスズメバチは、虫をばりばり食べてはいなかったのだ。
2009.3.7
顕微鏡は覗くものがなくては宝の持ち腐れである。
ミクロワールドサービスが販売している珪藻プレパラートは、手軽に微生物の世界を楽しめる。
珪藻は、とても小さい単細胞生物である。葉緑素をもっていて、光合成をする。ありとあらゆる水中に、群をなしたり単独で生活して、二酸化炭素を取り込んで、酸素を産み出している。
どんな姿をしているかというと、珪酸の、つまりガラス質の穴のたくさん空いた弁当箱を作って、その中にいる。
その弁当箱が、変化に富んでいて楽しめるというわけである。
またしても、写真にしてしまったが、海にいるプレウロシグマ属というらしいが、S字型の大型珪藻を観察した。
弁当箱に空いた穴を胞紋と言うらしいのだが、斜めの筋になって見える。
三角に尖っているように見えるが、ピントの動きで高さが読み取れるが、2μmしかなかった。幅が20μmだから、ほとんど平らである。
そんなんで立体図を描いてみたが、当たっているかどうかは分からない。
顕微鏡の像を読み解くのは、なかなか難しい。それが分かってきた、今日このごろである。
2009.3.3
スズメバチの頭を鉛筆で細密に正面から描いた。
科学者ではないので、厳密な寸法状の比例は測っていない。
しかし、形の正確さを写すことは心がけた。
実物の10倍は有るので、細かいところまで描ける。
肉眼では確認できないものでも、実体顕微鏡で覗けば、かなりなことが見て取れる。
絵は感じが大事で、いかに省略するかということがある。
一筆で全てを現す。
東洋画には、そういった絵がある。
そんなことを思いながら、せっせと、細かく細かく描きこんでいった。
2009.02.28
絵より写真のほうが説得力が有ると思うので、今回は写真にします。
25日に昆虫の命にふれたが、人間で言えば、五体満足で死ねるとは限らない。
写真を撮ったときは気づかなかったが、画面で見ると羽根が欠けていた。自然は厳しい。他の生き物の餌になることもあるだろうが、そうでなくでも、傷を負うこともある。
落ち着いて考えれば当たり前のことであるが、新鮮な驚きであった。迂闊なことである。
2009.02.25
たまには、ポピュラーなものを出しましょう。
このスズメバチは、去年の夏の終わり、散歩の途中に道の中にひっくり返っていた。 昆虫のスケッチをするようになってから、やけに目ざとくなっているのだ。
帰宅後、くの字に縮こませていた足を、コルク板に虫ピンで形を整えた。すると、驚いたことに生きていた。わずかに足を動かせるだけであるが、確かに生きている。
ほかにも似たことがあった。動けなくなることは、即、死を意味しない。蟻が始末しなければ、死はゆっくりやってくるのだ。
2009.02.22
去年の夏の終わり、散歩中の犬が草むらに首を突っ込んだ。
この虫が、葉っぱの上でじっとしていた。
大きさは1センチもない。
手を伸ばしても、動かないので簡単に捕まえられた。寿命がきていたのだろう。
カラカラに乾燥したものをスケッチしているのだが、動かすと、触角や足がとれていく。
ごく小さいので、あっという間にどっかに行ってしまう。
そんな訳で、足りないところや、間違った付け方をしているかもしれない。
名前は分からなかった。
しかし、後ろ足が特別に大きいとか、頭の格好が、バッタのようである。
羽根がないのと、全身に鱗粉があったのが気になるが、大きく捕らえれば、バッタの仲間かもしれない。
顕微鏡を覗くようになってから、昆虫は棘とか毛だらけなのに気づいたが、蝶でもないのに、鱗粉がある昆虫がいるとは驚きである。
足の先も変わっていた。爪が独立して動くのばかりを見てきたが、この虫のは、棒の先に爪2つがついている形であった。
いのちはさまざまである。
2009.02.19
これは何か?
暗視野で撮影した海産の珪藻の写真である。
40倍の世界だけではなく、もっと拡大された世界が見たくなり、生物顕微鏡を購入してしまった。
1000倍まで見れるが、見るものがない。それで、ネットでミクロワールドサービスが珪藻のプレパラートを販売しているのを見て購入した。
美しい世界だった。
写真は禁じ手だったが、たまにはいいだろう。
2009.02.17
玄関の高窓で干からびていた虫。
とっても小さい。
肉眼では点に近い。
実体顕微鏡は偉大である。
足の先などは今まで気にしたこともなかった。
頭は三角で、口吻は長くて胸にぴったりしているところなどは、セミによく似ている。 ネットで調べたが、分からなかった。小さすぎるので調べ方を工夫しないといけないのだろう。
2009.02.09
去年の夏の頃だが、ミニ薔薇の葉についてた、毛虫を捕まえた。
体長25mmの小さなモノであった。
形はとても複雑でよくわからない。
絵にすれば形を追いかけられるだろうと、色鉛筆と紙を取り出した。
色は毒々しいし、毛もたくさんで、気色が悪かった。
しかし描いていくと、かわいくなるものである。足のつけ根あたりは、弾力が感じられて、赤ん坊の肌のような感じだった
足は8組あった。前の3組と後ろの5組は造りが違っていた。後ろは、吸盤のように楕円形になっていた。
頭も複雑で、眼は単眼が12個もあった。
やはり、描いてみると、あれこれ驚かされる。
2009.02.07
暮れに、大掃除をした。
玄関の高窓を拭き掃除したら、枠のところに、ごく小さな昆虫が、干乾しになっていた。
家の中から出ようとして、明るいところへ目がけて飛んだのだろうが、ガラスがあったのだ。
とんだ災難であるが、こっちにとっては、・・お、描く材料ができたと、ほくほくである。
体長5mm。4枚羽。背中に模様と、なかなか派手である。
名前も分からない。飛んでいるのを見たこともない。
小さくて、目に入らないのである。
ほかにも、いろいろ干からびていた。
生命の種類の多さに気づかされる。
2009.02.05
この虫を捕まえたのは夏だ。
夕方、庭にいたとき、目の前をふらふらと飛んでいた。
軽くはたくと落ちた。
蚊かと思ったが、違った。
背中に模様がある。
ネットで調べると、キイロホソガガンボと言うらしい。
体長14mm
2009.02.01
さっそく間違えてしまった。
蜘蛛は、昆虫ではなかった。
足が8本もある。
風呂に入っていると、湯の中に、黒い点が目に入った。小バエのように見えた。スケッチの材料とばかりに捕まえた。
よくよく見ると、蜘蛛だった。
体長1.6mmしかない。こんな小さな蜘蛛がいるとは、吃驚である。実体顕微鏡で覗くと、立派な蜘蛛であった。・・当たり前か。
これは、前回に描いた蜘蛛の、頭と胸、それに、お尻の蜘蛛の糸を出すところです。
2009.01.24
絵の更新がなかなかできないので、あれこれ、日々に感じたことのページを作ることにした。とりあえず、顕微鏡で昆虫のスケッチをはじめているので、それを公開します。
去年の八月に、インターネットオークションで実体顕微鏡を手に入れた。
シマズの古いものであるが、最近整備したものとあったので求めた。
20倍と40倍に拡大できるが、対物レンズがズームでないので、接眼レンズを交換しながら使うのが、面倒といえば面倒である。
真鶴に越してきたとき、黄色い蜘蛛が目についた。
子供のころに見た記憶がよみがえったが、いつとはなしに、目に入らなくなっていたが、さっそく、捕まえて覗いてみた。驚いた。いかに見ていなかったのが分かった。
眼が単眼で8ヶもあった。足に細かい毛が沢山有る。40倍にすると、もっと細部が見れる。
下面の口のところは、牙になっていて、これにも毛がある。その下の下顎を押し開くと、毛状の束になったものが出てきた。
調べると、牙で、獲物に毒液と消化液を注入して、溶かして吸い込むのだそうである。