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テラスの手すりに止まったところを、手近に有ったタオルをふわりとかけた。
頭は複眼しか無いような生き物で、すばしっこくて、逃げられるかと思ったが、意外に簡単に捕まった。
ハエは少しも捕まらないのに、同じような複眼を持ちながら、なぜとろかったのか。
羽根が2枚しかないから、双翅目、又の名をハエ目、触角が短いから、短角亜目で、ハエ、あぶの仲間になる。家のまわりをうろうろしているのだから、まったく普通の種に違いがないし、鮮やかな瑠璃色の体で、簡単に名前が分かるかと調べた。
あぶのようだから、あぶを詳しく載せているサイトを調べたが、似ているようなのはあったが、ぴったりのものはなかった。
もう少し調べると、アブのように見えるハエがおり、ハエのように見えるあぶがいるそうだ。
蛹が、直に割れるのがあぶの仲間で、環状に割れるのがハエの仲間だそうだ。
これは蛹を見ないと分からないので、正体不明君は、あぶの一種かと思っていたが、ハエかもしれないことになったのだ。
昆虫を見ていると、ダニは避けてとおれないようだ。
枝垂れ桜の葉が丸まっていたので広げて見た。蜘蛛の巣のような覆いをして、青虫がいた。
蛹になるのだろう。そのそばに、ちょこんと居たのが、このダニである。
普通は、目にもはいらないような大きさだが、これは結構大きくて、しかも、赤かったので、すぐに分かった。栄養たっぷりの状態だったのかもしれない。
ダニは、蜘蛛の仲間だそうだ。写真では、前足の1本が折れ曲がっているが、足は8本ある。それを、ちょこまか動かして、体の大きさからすれば、かなり早く移動する。
写真は、10倍の対物レンズで、ダニをみたところ。上からの照明なので、かなり形がわかる。
顕微鏡は照明方法によって見え方がまるで違う。下から当てると、レントゲン写真のようになる。シルエットや内部が見えてくるのである。
対物レンズを40倍にすると、0.004ミリぐらいまでは見分けられるそうだ。ただ、ピントのあう範囲も狭いので、平らなものはいいが、奥行きのあるものは、ピントのあう位置をずらしながら見ていくことになるので、本来の形は断面を重ねて復元することになる。洞察力が必要になるわけだ。
下の足の詳細は、そうやって描いたものである。刺毛のつき方はいっぺんには見えないので、違うかもしれない。
10倍では分からなかったが、40倍にすると、表面は細かい皺が刻まれていた。殻の厚みが薄くて、補強のために皺が寄っているのかもしれない。輪切りにして断面を見てみたいが、標本の作り方が難しい。今は、ここまでするのが精一杯なのだ。
ヤドカリグモというらしい。
ネットで調べると、結構写真がでている。網を張るのではなく、草の間を駆け回るそうだ。
顕微鏡で見るのに、昆虫を探し求めるようになったが、意外にわが家の庭や草の生えているところに、あれこれいることがわかった。
小さなモノが圧倒的に多いが、蜘蛛もいろいろいる。
この蜘蛛も、草をいじったら、壁に逃げてきたのである。5mmぐらいしかないので、じっとしていたら、とても見つけられないが、動いたので捕まえられたというわけだ。
網を張っているのは足が細く長いようだが、これはあまり長くない。足の形を拡大して見ると、毛むくじゃらで、毛もいくつかの種類があった。先端の下側と爪の部分は、図のBのように密集していて、なおかつ、細い毛が生えている。
この毛でしっかりと草を捉え、8本の足を素早く動かして、敏速に移動できるというわけだ。
アシブトハナアブというらしい。
朝の散歩中に目の前の草むらに飛んできて留った。
円筒状のプラスチックの入れ物を持っていたので、蓋を開けて覆いかぶせた。
うまく中に入ったのでスケッチができたわけだ。
逃げられてばかりいたが、だんだんうまくなってきた。
蝿や蚊の仲間は羽根が1組しかない。後ろの羽根は退化して桿状になっているので、双翅目というのだそうだ。
昆虫の分類では、羽根の形状は大事なようである。
玄関のシャリンバイでは昆虫のバトルが行われている。
クサカゲロウに体液を吸われているアブラムシを紹介しよう。
ナシミドリオオアブラムシという名前らしい。
葉裏の葉脈に整然と並んで汁液を吸っている。
ごくごく小さいものが、何回か脱皮して、2mm程度の大きさになる。
肉眼でもそれらしい形と、緑の濃淡が見分けられる。
薄緑は透明感があり、顕微鏡で覗くと、複眼がくりくりとした感じでかわいらしいものであった。
絵では、下から見ると上から見るではプロポーションがかなり違うのは、正しくスケッチできていないから。上から見たプロポーションがより近い。
プロポーションの狂いは、描いているときには、なかなか気がつかないものである。反省の気持ちをこめて、恥ずかしながら並ぺます。
玄関のシャリンバイで変な虫を見つけた。5mm程度のごく小さい虫で、肉眼では、前後の尖った黒っぽい点であった。
さっそく、顕微鏡で拡大すると、立派な、はさみを持っていた。
体は節に分かれているし、気門もちゃんとついているので、昆虫は間違いがない。
皮膚の感じは、柔らかくぶよぶよしている。成虫の固い感じはまったくない。
なにかの幼虫にちがいないと、ネットで調べるが、なかなか分からなかったが、シャリンバイには、アブラムシがたくさんついていて、これを食べているのではないかと、「アブラムシ 捕食」で検索した。
大当たりで、クサカゲロウがアブラムシを捕食している写真と解説のサイトがあった。
その写真のクサカゲロウとは、種類が違っているので、「クサカゲロウ」で再検索すると、多くの種類をまとめたサイトがあった。ぴったりのものはなかったが、オオクサカゲロウの一種のようである。
昆虫の種類はものすごく、同定するのは素人では、まず無理らしいというのが最近分かったことである。
スケッチをしているとき、口を捜したのだか、あるべきところにそれらしいものがなかった。はさみでアブラムシを掴んで食べるはずだから、通常の位置に有って当然だがない。
ネットによると、はさみは、大顎と小顎が合体したもので、体液の吸収管なのだそうだ。シャリンバイの葉裏にアブラムシの干からびたのがあったのを、疑問に思っていたが、クサカゲロウに中身を吸われてしまっていたのでした。
ずいぶん立派なはさみだと思ってスケッチしたが、二重になっているとは。・・・またしても、観察力がまだまだだと反省した次第です。
散歩の途中、足元をチョロチョロしていたのを捕まえた。
10mmぐらいしかない小さなモノであるが、窪みを作って中に入れ、ガラスでふたをしたので、生きたままで描けた。
足が大きくて、立派な棘が印象的だった。
触角も長くて良く動く。
これだけ描くのに一日かかってしまった。生きているのは、乾燥したものと違って動くので、形の正確さをたしかめるのたいへんであるが、生気があるのとないのでは、違う絵になるような気がした。
この虫は、ネットで調べると、モリチャバネゴギブリの終幼虫らしい。
でんぱたんちさんのサイトでゴキブリ秘宝館というのだが、B級映画のゴキブリを見たのが、ゴキブリを意識した始めで、外国産のマダカスカルの飼育をして、深みにはまったのだそうだ。
愛情溢れるサイトで、思わず引き込まれてしまった。
ゴキブリの認識が変わるのは確実です。ぜひ覗いてみてください。上記の「ゴキブリ秘宝館」をクリックすると、トップページに移動します。
玄関先にシャリンバイを植えている。土が悪いのか木に勢いがなく、虫が良くついている。
人間も同じようなもので、弱り目に祟り目である。
そこに妙なものがついていた。
ごく小さなものであるが、葉にしっかりついている。
生き物のようであったのでへらで剥がして、顕微鏡で調べた。
下は、ほぼ平らであったが、良くよく見ると足らしいものが見えた。
倍率を上げると、6本足で前足の間に口らしい穴のあいた突起物が有った。
葉から液を吸って生きているのだろう。
ネットで調べるとカイガラムシの仲間で、カメノコロウムシというそうだ。
分類は不完全変態の半翅目といい、セミ、アブラムシ、カメムシなどの仲間だそうだ。
ロウ成分で被われている雌の成虫で羽根は無し。雌の成虫は移動できないものが多いらしいが、これは移動できるとあった。
確かに足は小さいながらついている。観察中に一度だけピクッと動いたので生きているのも分かった。
蚊の出るのは、まだ早いと思うが、ちらほら出てくる。
パソコンをいじっているとブーンと音がした。
刺されるとたまらないので、蚊取り線香でもたこうかと思っているうちに、目の前に止まった。
夜は冷えていて動きが鈍かったのか、御用にできたので絵に描いた。
1日おいていたら、複眼とか腹が凹んでしまった。
足も、生きているときのようには広がつてはいない。
あるがままに写生した。
お湯に浸けると柔らかくなるとのことであったので、かめむしをお湯に浸けてしばらく置いた。
羽根を取り、胸のカバーを取った。それ以上は無理のようであった。
羽根は4枚。下の羽根は透明だが、上のものは半分だけ透明であった。
羽根の下は、赤い板になっていた。切れ目があるが固くつながっていた。
驚いたのは、産卵管が二つに分かれていた。先端が尖っているのではなかった。先端は胸にぴったり付いていて、産卵管を保護していたのであった。
解剖してはじめて分かった。見方が甘かった。
このかめむしは、触角や手足がなかった。頭も解剖したら弾き飛ばして見つからなくなってしまった。
しかし、縁が有るとみえて、蜘蛛にぐるぐる巻きにされたものを見つけた。
触角や足は、はずれたりしていたが、蜘蛛の糸にからまっていて、揃っていた。
触角は5区分に分かれていて、それぞれが長かった。
足は、先端の短い部分が2ケしかなかった。
意外であった。
進化の程度が低いのであろうか。
これは簡単に分かった。エサキモンキツノカメムシである。
かめむしは臭い。捕まえたくないムシである。
なぜ有るかというと、干からびていたのを発見したのである。
積み上げた本のところから出てきた。
わが家は、OMソーラーをつけている。屋根にガラスでできた集熱器があり、太陽の熱で温めた空気を床下に送るのである。
使ってみて分かったことは、すごく乾燥するのである。冬は加湿器は必需品になった。
夏は、室内の空気を排気しながらお湯取りをするので、これまた、乾燥する。
うちに迷いこんだムシは災難である。たちまちにして干からびてしまうのである。
さてこのかめむし、ハートの文様のある茶色の洒落たむしであった。顕微鏡で覗くと、黄色とか緑とか色鮮やかであった。それに、表面が透明な皮膜で被われており、毛とか棘とかが見当たらない。
ひっくり返すと、口は細く伸びていた。葉っぱとかの液を吸うに違いない。平和なムシなのである。
驚いたのは、腹から胸にかけて先の尖った管が有った。先端は頭を向いている。産卵管ではないかと思うが、不思議なつき方をしているものだ。
毛がないこととか、昆虫界もあれこれ有るものである。
足先とか触角がなくなっていたので、想像でつけた。そう違ってはいないだろう。
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