★論文と批評★

教育活動や教育運動や日本社会の現状に関しての私の論文や評論がみられます


2021年8月末の感染状況をどう見るのか!●(2021年8月)  第五波の拡大は急激で、毎日確認される感染者数は全国で1万人を越えて、ついに日本も欧米並みの感染状況になってしまった。この拡大の状況の背景は何で、どうやったら感染拡大が収まっていくのか。この点を考察した。
●2021年6月の感染状況をどう見るのか考えたら良いのか!●(2021年6月) 6月末、東京オリンピック開催を目前として、再び東京近辺を中心として全国的に感染が再び拡大し、第5波が始まったように思える。しかもこの時期新たらしい変異ウィルス・インド株に置き換わりつつあり、このウィルスは従来型の2倍を超える感染力と見られ、国民の間にオリンピック開催への不安が広がっている。ワクチンさえうてば安心との誤解と、ワクチン接種後の死亡例の精査、さらには1・2波が従来株、3・4波が変異ウィルスイギリス株での流行と捉え、20年の超過死亡の実態も再検討し、実際の日本における新型コロナ感染症広がりの真実を推察し、今後にどう対策を取ったらよいかを考察する。
●2021年3月の新型コロナウィルス感染状況をどう考えたら良いのか?●(2021年3月)  2020年年末には一日7000人も確認された感染者は、緊急事態宣言の効果があったのか急激に減少したが、一日1000人台あたりで高止まりし、最も感染状況の厳しい東京都でも一日300人前後で高止まりしてしまった。このため政府は3月5日に一都三県に出されている緊急事態宣言を3月7日からさらに二週間延長して再度の感染拡大を防ぐと宣言した。この宣言発出の裏側を考察した。

●2020年年末から21年年頭の新型コロナウィルス感染状況をどう考えたらよいのか!●(2021年1月)

2020年年末から21年念頭にかけて、日本における新型コロナ感染症は急拡大し、確認された感染者数は一日の7000人台にも到達した。1月7日になって政府は再び緊急事態宣言を出したが、その中身はあまりに骨抜きのスカスカであり、専門家からもほとんど効果がないと批判された。どうしてこのような政府対応が出てきたのか。この背景を探るとともに今後の見通しをまとめた。

◆新型コロナウィルスと平曲会2◆(2020年9月)

新型コロナウィルスと平曲会の論考の続き。この感染症がいつまで続くかの見通しを考えた。

◆新型コロナウィルスと平曲会1◆(2020年9月)

感染拡大のなかで如何にふるまうかを、この病気の性格や特徴などをまとめながら論じた。感染拡大の中で川崎長尾平曲会を開催するためにまとめたもの。

●7月末の日本の 新型コロナウィルス感染状況をどう考えたらよいのか!●(2020年7月)

2020年5月には一旦収まったかに見えた新型コロナ感染症は、6月になると再び感染拡大を起こし、7月には第二波到来と言われた。この状況をどう考えるかをまとめ、実際の感染者は人口の約1%の150万人ほどと推定した。

●日本の 新型コロナウィルス感染状況をどう考えたらよいのか!●(2020年4月)

2019年12月に中国武漢で初めて発生を確認された新型コロナウィルスは、瞬く間に全世界に広がり、日本でも1月に初めて感染を確認。そして3月になると急速に拡大して、4月には緊急事態宣言が出された。この状況をどう考えるかをまとめた。
<時評>今上天皇家の「天皇制」を巡る戦い−天皇退位問題の意味するもの─(2016年12月) 2016年8月今上天皇明仁はなるべく早期の退位を希望する旨を、国民へのビデオメッセージで表明した。天皇が自らの地位の変更について国民に直接投げかけるのは異例のことである。この問題を巡って様々な政治的思惑が語られているが、その真意を大方は見誤っている。天皇の真意は何か?皇位継承の危機とこれを黙認する極右勢力というキーワードで背景を探る。
<時評>原発再稼働問題 嘘で塗り固められた原発再稼働の理由ー国民の命を軽視する政府が大事にすること―(2015年10月) 2015年。2011年3月の福島第一原子力発電所事故によって大量の放射性物質が巻き散らかされてから4年と半年あまり。安倍自民党政府は、事故の教訓も深刻な放射能被害も無視するかのように、次々と原発の再稼働を進めている。その欺瞞性とその背景を探る。
★安保法制改正の背後にある「中国脅威論」アメリカ一辺倒の外交からアジアへ軸足を移すべし―外交政策を歴史的に見直すべき時期にあるのではないか?―(2015年7月 安保法制の改悪しようとする安倍政権の思惑の背後には、彼らの度し難いほどの中国脅威論があり、それゆえアメリカべったりの姿勢で米軍と自衛隊を一体運用できるように法を変えようとしている事を示し、中国脅威論の背景を歴史的に考察し、そこからの脱却が必要と説いた。
《時評》「STAP細胞疑惑」と旧石器発掘ねつ造事件との相似形―「ノーベル賞級」の「発見」に群がった学会権威たちの狂想曲―(2014年3月) 新たな万能細胞として注目を集めた「STAP細胞」。しかし英科学誌ネイチャーに掲載された論文に基づいて再現実験を試みてもつくれず、さらにこの論文にさまざまな疑惑が指摘されたことで、細胞そのものの存在が疑われる大騒動に。この騒動を科学史のさまざまなねつ造事件との類推で論じた。
風疹の大流行と行政の不作為―公共の安全維持の責務を放棄した行政府―(2013年6月) 今年になって大都市での風疹の流行がとまらない。このため各地で妊娠中の女性が風疹にかかり、生まれた赤ん坊に先天性の障害がある事例が何例もおき、深刻な社会問題となっている。その背景には、行政の不作為があった可能性が高いことを論じた。
2020年東京開催の政治的意味と放射能汚染―オリンピック招致に立ちふさがる放射能汚染問題―(2013年5月) 2020年東京オリンピック招致の動きが喧しい。国民の支持率も上昇し、今回はかなり可能性が高いとの期待を込めた報道がなされているが、これはとんでもない間違いだ。オリンピックは政治的イベントであるという観点から招致成功の可能性を探るとともに、オリンピック招致の前に立ちふさがる深刻な放射能汚染問題を忘れてはならないことを指摘。
■アメダス観測点一か所増設を怠った官僚の見識のなさ ―首都圏降雪予報をめぐる騒動から見た「国土強靭化計画」の盲点−(2013年3月) 2013年1月14日に首都圏に7年ぶりの「大雪」が降り、交通網が大混乱した。原因の一つに、気象庁が「雪はほとんど降らない」と予報を外したことがあった。なぜ気象庁は雪予報を外したのか。その背景には財政難を理由として、重要なアメダス測定点を廃止した官僚たちの判断があったことが多くの人の記憶から消えている。本論考はこの点を指摘することを通じて、安倍内閣が進める「国土強靭化計画」の盲点を指摘する。

【書評】五野井郁夫「デモとは何かー変貌する直接民主主義」・小熊英二「社会を変えるには」  広がる社会的格差と多様化する要求に対応できない既存の社会システム−世界中で広がる民衆の直接行動の背景を探る−(2012年12月)

2011年3月の福島第一原発の事故による深刻な放射能汚染。これを契機に日本でも、既存の組織によらない大規模なデモが各地で頻発した。その象徴的存在が毎週金曜の夜に首相官邸を包囲するように行われたデモである。この論考は、世界中に広がる既存組織によらない広場占拠デモが指し示す新しい社会の形成へ向けた動向を考察した二つの本の書評。

競争主義ではなく一人一人の子どもの興味と理解を大切にする教育への転換を!−「いじめ」問題根絶の課題とは何か−(2012年11月)

2011年夏の大津の中学生の自殺をきっかけとして、学校における「いじめ」問題の深刻さが再認識された。しかしこれにたいする対策はお粗末なまま。年末の総選挙を前にして共産党が発表した提言を手掛かりとして、「いじめ」の原因とその根絶策を論じる。
【時評】福島原発事故と放射能汚染 国民の安全・健康よりも企業活動の利益を優先した民主党政権 −政府の福島第一原発事故対応の欺瞞性−(2011年12月) 2011年3月11日の大地震と大津波によって起きた福島第一原発の事故。この深刻な事故によって関東と東北南部が深刻な放射能汚染を受けたのだが、民主党政権の対応は、極めて欺瞞的なものであった。すなわち深刻な放射能汚染を直視すれば、福島県の大部分は人が住めず農業も出来ない地域となり、関東や東北南部でも、農業のできない地域が生れた。この事態に真摯に政府は対応しようとせず、事態を過小評価し場当たり的対応に終始している。
【書評】「災害ユートピア−なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか」レベッカ・ソルニット著 亜紀書房刊  災害で既存の社会・行政が麻痺した時、隠されていた共同体が立ち現れる −人間は人とのつながりの中でしか生きられない:災害時の人々の行動が意味しているもの− (2011年6月) 2011年3月11日におきた東日本大震災において、甚大な天災に襲われたにも係らず自らの命を顧みず多くの人々を救った英雄的行為を普通の人々がなしとがたり、天災にまけずに助け合って生きる被災者達の強く優しい姿や、各地から続々集まってくるボランティア。どうしてこんなに人間は強くかつ優しいのだろうか。震災を機に人間は社会は変わったのか。震災の少し前に翻訳出版された本書は、この疑問に真正面から答えてくれる好著である。
■大地動乱の時代・危機はまだ始まったばかりだ!
−科学的に到来が予想されていた巨大地震・津波を無視した「目先の利益」優先の人知は再び予想された危機に対応できるのか−(2011年5月)

2011年3月11日に起きた東日本大震災。この大地震と津波は到来が科学的に予測されていたにもかかわらず充分な対策が取られなかった。なぜ対策が取られなかったかを分析するとともに、今、地震科学者たちが次の日本列島における地震災害をいかに予測しているかを示し、これにどう応えるかを論じた。
【書評「20世紀社会主義の挫折とアメリカ型資本主義の終焉」寺岡衛著・江藤正修編、つげ書房新社刊 明確な暴力革命論との決別の姿勢−注目すべき20世紀社会主義運動の総括−(2010年9月)
「20世紀社会主義の挫折とアメリカ型資本主義の終焉」と題してこの年の3月に出された書物。この本は20世紀社会主義運動の敗北の歴史を総括して、それはそれぞれの運動の指導部の誤りなどではなく、その運動の前提である時代認識、すなわち資本主義はすでに死の苦悶に陥っているという認識と、社会体制は暴力的にそれを転覆できるというマルクス主義革命論の誤りに敗北の原因があったことを明らかにしたものである、注目すべき書であることを論じた。この本は、社会体制はその内部に次の社会体制を構成する組織と理論がしっかり育ち、旧体制に取って代われる状態になっていなければ、それが変わることはないという、マルクスの「経済学批判」の「序論」の言に再び光りを当てた書である。NEW!11.5.12
【時評】 打ち続く「異常気象」−温暖化人為説を打ち砕く、自然の脅威−(2010年6月)■
この年の4月は、地球温暖化が言われ続けている中で、春なのにまるで冬のような気候であった。この事実を切り口にして、実は地球の気温は21世紀に入ってから上昇せず、むしろ下降している事実を指摘し、これは長期の温暖化の中で起きている一時的な寒冷化であり、地球温暖化は人類が排出する二酸化炭素によるのではなく、太陽と地球との距離などの変化を理由とする自然現象であることを論じた。NEW!11.5.12

【時評】朝青龍の引退 外国人排斥の風潮(2010年3月)

何故彼だけが「横綱の品格に欠ける」と繰り返し非難を受けねばならなかったのかという問題を切り口にして、数々の大記録を打ち立てた名横綱朝青龍の引退の背景に、外国人排斥の不調が潜んでいることを論じる。NEW!11.5.12
【時評】温暖化への視点を変えてみよう! ―温暖化対策の美名に隠れた市場争奪戦− (2009年12月) 京都議定書に代わる新たな地球温暖化阻止のための世界的な協約の締結は、先進国や発展途上国の個々の利害が対立する中で不可能となった。この背景を「温暖化人為説ー二酸化炭素犯人説」は今までの石油を基礎としたエネルギー市場を解体し新たなる市場を創出するための嘘であるという仮説に基づいて分析すると、事態は鮮明になることを論じた。NEW!10.1.14
【時評】「生活を守る」保守層の反乱 (2009年10月) 2009年夏の総選挙は民主党の圧勝に終わり、戦後の日本で久しぶりの政権交代が成し遂げられた。この政治的変動の背後には、自民党の支持基盤となってきた諸団体に属する人々の生活が経済のグローバル化に対応した小泉構造改革によって破壊され、この人々が生活を守るために新たな政治を求めて支持政党を変えたことを論じた。NEW!10.1.14
【書評】浜矩子著「グローバル恐慌」 幻想の需要に依存した金融資本主義の破綻−世界恐慌からの脱却の道をさぐる−(2009年9月) 2008年の秋のリーマンショックによって引き起こされた世界的な激しい不況の性格を、慢性的な過剰生産を乗り越え、人為的に需要を創出する金融バブルの崩壊によって引き起こされた「グローバル恐慌」であると喝破した名著の書評。この本を読むと世界経済の歴史と現状がよくわかるとともに、未来に向けた処方箋のヒントも示される。NEW!10.1.14
【時評】 地球温暖化は止まらない −地球温暖化「二酸化炭素犯人説」のウソ− (2009年8月) 2008年秋の金融危機によって引き起こされた世界恐慌に最中に、日本も含めた先進国はこぞって排出される二酸化炭素の量的削減に乗り出した。しかし今進行している地球温暖化の犯人は増大する二酸化炭素にあるとの説は政治的な意図を持ったウソであり、それは1980年代に始まる世界経済危機の中で生まれたものであることを論じた。NEW!09.9.03
【時評】日本の新型インフルエンザ狂想曲 政府・厚生省の自己保身とマスメディアのミスリード− (2009年6月) 2009年4月。メキシコで新型インフルエンザが発生し、またたくまに世界中に広がった。この時に厚生労働省とマスメディアによって流された情報の多くは、意図的に操作された誤ったものであった。このことを論じたもの。NEW!09.9.03
【秋葉原殺傷事件】 青年はなぜ、殺人鬼に変貌したのか −背後にある、人を人として扱わない社会− (2008年8月) 2008年6月。日曜日の歩行者天国で賑わう東京秋葉原の交差点に突然トラックが突っ込んで通行人をはね、さらに降車した運転手によってはねられた通行人や周囲にいた人々が次々と殺傷された事件がおきた。この事件の社会的背景を分析。NEW!09.9.03
【自衛隊イラク派兵のバランスシート】日米同盟と対アジア戦略の再検討こそが問われている―自衛隊のイラク撤退は何を明らかにしたのか?―(2006年7月) 2006年6月20日、イラクに派兵されていた自衛隊の撤退が決定された。なぜ、憲法違反の惧れがありながら自衛隊の海外派兵が強行されたのか。そしてなぜいまこれが撤退することとなったのか。冷戦崩壊以後の世界の変化と日米同盟・日本とアジアとの関係の変化を踏まえつつ、自衛隊イラク撤退が意味することを考察する。NEW!06.8.14
■【浮上する自民党総裁選の焦点】制御不能の危機はらむ対アジア外交の決算書―「男の美学」が「ネオ・ナショナリズム」の暴発を招く危険―(2006年4月)  自民党総裁選の争点に、靖国参拝とアジア外交が浮上してきた。しかし今後の動向は予断を許さない。なぜなら日本・中国・韓国のどちらの政権も、ポピュリズムを政治手法とする政権であり、小泉が8月15日に靖国に参拝でもしようものなら、事態は一気に最悪の状態になるからだ。この靖国参拝と自民党総裁選をめぐる状況を分析。NEW!06.5.03
【教育基本法改正】グローバリズムに身構える「国民国家」―「社会の危機」は「国民道徳」で救えるか―(2006年3月)  「個人の尊重・育成」から「国民の育成」へとその理念の根本的改変がはかられようとする教育基本法。基本法改正の背景と狙いを明かにし、この改正案の限界と問題点を指摘する。NEW!06.4.04
■【フランスの「移民」暴動】誰のためのEU統合なのか―暴動とEU憲法否決から見えてくるもの―(2005年12月)  2005年10月末から11月にかけてフランス全土を吹き荒れた「移民」暴動の嵐。この暴動の背景を探る中で、これが現在進められているEU統合の矛盾と一体のものであることを明らかにし、その克服の展望を探る。NEW!05.12.24
■【皇位継承問題】「男系」と「女系」の間で揺れる天皇家―「平等」原則と親和する新たな直系皇統の創設は可能か?―(2005年11月)  05年11月24日に「女性・女系天皇容認」の答申が出された。しかし「男系継承」を主張する右派の活動も激しい。この天皇家の血の継承を巡る問題の背景を探った。NEW!05.11.26
【北朝鮮核問題】北朝鮮は自国の安全を確保した!−共同の東北アジア安定への模索と戦略なき日本外交の沈没―(2005年10月)  05年9月に北朝鮮核問題に関する六ヶ国協議で初めて共同宣言が採択された。この宣言の意味は、北朝鮮が核を手段にして自国の安全を確保したことにより、基本的に北朝鮮核問題という危機は去ったということを明らかにした。そして、その背景は、アメリカの世界戦略の転換と中国との緊密なパートナーシップによるものである。NEW!05.11.2
■【ロンドン地下鉄テロの背景】「文明の衝突」に引き裂かれる「多民族社会」イギリスの現実−「文化的宗教的断層」を越えるのは可能か−(2005年9月)  05年7月に相次いで起きたロンドン地下鉄爆破テロ。このテロの背景には、多民族社会と化したイギリスにおける、宗教的・文化的な葛藤が背後にあることを明らかにし、その克服のための道筋を探った。NEW!05.9.19
■「つくる会」歴史教科書の採択:「固有の文化」論は虚構だ!−「外国文化」を排除した「日本論」に潜む排外主義の歴史像−(2005年8月)  「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書がいくつかの所で採択されている。「この教科書は文化史に優れている」のだそうだ。しかしこの教科書で描かれている「日本文化・日本」論には著しい虚構が含まれており、それは侵略の事実を捻じ曲げる思想の根幹をなすものである。この小論は、「つくる会」教科書の日本論の虚妄性を暴く。NEW!05.8.16
■板橋管理人夫婦殺害事件:児童虐待を生む「家父長制家族」の悲劇―「個の尊重」に基づく社会と家族の創造―(2005年7月)  2005年6月に東京板橋の管理人夫婦殺害事件は長男の犯行であった。この事件は子どもに対する虐待のはてに起きたものであることを明らかにし、なぜ「親殺し」の背景には虐待があるということが明確にされないのかを分析した。NEW!05.7.13
■「たしなみの宗教」から「救いの宗教」へ:豊かさが生み出す不安と宗教の役割―ローマ法王の死と日本政府の宗教無策―(2005年5月)  2005年4月のローマ法王の葬儀に日本政府は川口前外相を派遣するという、宗教を軽視しているとも言える措置を取った。この動きの裏には、いまだに宗教と政治との分離ができず、靖国に典型的なように宗教を国民統合の手段として利用する政治の動きが透けて見える。そしてこれは、豊かさの中で多くの人を捉えている不安からの救済に宗教が大きな役割を果たすことへの無自覚と裏返しの現象である。宗教政策から日本社会の裏側を探る。NEW!05.5.17
■安全と安心を忘れさせた「台風など」という慢心−災害列島日本A「人災」で拡大した被害−(2004年12月)  2004年は記録的な数の台風が上陸し多大な被害を与えた。しかしそこには「人災」とも言える、災害への備えを怠った日本の姿が浮き彫りにされている。天災の姿を追いながら、それを防ぎ生活の”安心“を目差すには日本をどう変えなければいけないかを考察するシリーズの2回目。NEW!04.12.21
【アメリカ大統領選挙】アメリカはなぜ「強い・敬虔な大統領」という選択をしたのか−「もうひとつの世界」が問われた ケリーの敗北−(2004年11月)  04年11月4日に行われたアメリカ大統領選挙は、諸外国の期待を裏切ってブッシュの二期目の当選という結果となった。なぜアメリカ国民の過半数は、イラク情勢や国際関係の悪化に目をつぶってブッシュを選んだのか。この問いを「なぜケリーは敗北したか」という視点から考察する。NEW04.12.02
■生活の〃安心〃を目差す社会へ人の営み変える発想の転換を!―災害列島日本@新潟県中越地震―(2004年10月)  2004年は災害続きの1年であった。相次ぐ台風による水害や崖崩れ、そして地震。しかしそこには天災に備え、その被害を最小限度に留めるための営みがあまりに軽視されている日本の現状が見られる。天災の姿を追いながら、それを防ぎ生活の”安心“を目差すには日本をどう変えなければいけないかを考察するシリーズの1回目。NEW!04.11.02
■島民の「自己責任」で帰島させるのは東京都が行政責任を放棄することだ!−三宅島帰島問題に見る 行政と専門家の責任放棄−(2004年8月)  2005年2月に三宅島の全島避難の指示が解除され、島民の帰島が許可される見とおしだが、問題が続出し紛糾している。この問題の根源には、三宅島雄山の火山活動の今後が不透明であり、最悪のケースとして大カルデラの形成・溶岩流・火砕流の頻発→村落の壊滅というシナリオがあるにもかかわらず、それを無視している、科学者と行政の社会的責任の放棄があることを指摘した。NEW!04.9.09
■少女の殺意は親に向けられていた−佐世保同級生殺害事件の真実−(2004年7月)  2004年6月に長崎県佐世保で起きた、11歳の少女が同級生の少女の首をカッターナイフで切って殺すと言う事件。この事件の真相に迫る論考。背景には「きびしいしつけ」という親による虐待があった可能性が高いことを指摘。NEW!04.8.01
■「世間」共同体の「村八分構造」の発動と共同体の「危機」の顕在化―イラク人質“たたき”に見る日本社会の旧構造の姿とその変容の可能性―(2004年5月)  イラクで人質になった人達への「自己責任」を云いする避難の嵐。あれは何だったのか。その社会的背景を探り、その裏には「世間」という家父長的共同体とこれによる「平和・豊かさ」の崩壊への不安と、この共同体からの離脱傾向があることを指摘。NEW!04.5.27
【書評】『デモクラシーの帝国』藤原帰一著(岩波新書:2002年9月刊)「帝国」に依存する国際秩序の脱構築へ―「招かれた帝国」と「招かれざる帝国」の実相―(2004年4月)  アメリカのイラク支配は危機に瀕し、アメリカは占領を放棄して国連とイラク国民に委ねるしか道はなくなった。なぜアメリカは軍事力で世界を変えるという「帝国」への道をだどったのか?。国際政治学者の藤原氏は「帝国」の概念を再検討することによって、アメリカはすでに第二次世界大戦後に「非公式の帝国」であったことを明らかにし、9.11を契機に「公式の帝国」へと移行したと事態を喝破し、それから脱却の道を説く。本論文はこの論の紹介と批判をする。NEW!04.4.29
■米大統領選挙の結果をにらむ米朝両国政府の外交駆け引き− 模様眺めの6カ国協議で不透明化する拉致問題の解決 −(2004年3月)  04年2月の北朝鮮核問題についての第2回6カ国協議は、協議の継続を決めただけで内容的には何の進展もなく期待外れに終わった。なぜそうなったのか。そして核問題と拉致問題は今後どうなるのかを分析。NEW!04.3.24
■若者の「自立宣言」の場に!―「荒れる」成人式の実情と背景―(2004年2月)  荒れる成人式。その背景を川崎市の式を例にとりながら考え、今後の成人式のありかたを提言する。NEW!04.2.29
■国連の関与はイラクと世界に安定をもたらすか?―ブッシュの「転換」の意味を問う―(2004年2月)  04年2月。ブッシュ政権は国連にイラクの統治権を委ね、その主導の下にイラク再建へと動き始めた。この「転換」の意味を問い、これが世界に安定をもたらすのかどうかを考える。NEW!04.2.29
【自衛隊のイラク派兵】羅針盤なき難破船のゆくへ―戦略不在の日本外交の行き着く先―(2004年1月)  武力行使を否定する憲法を無視して、自衛隊は占領軍の一員としてイラクに派遣された。これは事実上の憲法の否定であり、国連憲章を無視するブッシュ政権への盲従であることを指摘し、この行為が60年にも及ぶ国家戦略の不在の中で起きたことを示す。NEW!04.1.27
■厳罰化で少年犯罪は減らせるのか?―問われる、自立と連帯に基づく新しい社会の構築―(2004年1月)  激増する少年による重大犯罪。このため司法や地方行政当局は「厳罰化」の方向で対処しようとしているが、果たしてそれで良いのか。犯罪の激増の背景には、戦前からの家父長制的家族・社会の崩壊があることを指摘し、新しい原理に基づいた社会の構築が急務であることを論じる。NEW!04.1.27
■私たちは、どのような世界を望むのか?―「アメリカ民主主義」の輸出か「戦争否認」の思想の再構成か―(2003年11月)  イラク情勢はレジスタンスとしてのゲリラ戦の様相を濃くし、北朝鮮をめぐる情勢も今だ不透明。アメリカは先制攻撃戦略を改めようとはしていない。世界の現状とあるべき未来の姿を展望する。NEW!03.12.3
【書評】「民主と愛国」(小熊英二著・新曜社・2002年10月刊)戦後政治を支えた基盤の崩壊―新しい枠ぐみはいかに語られるか?―(2003年11月)  総選挙での社民党・共産党の退潮は、戦後革新を支えた基盤の崩壊を意味している。その戦後革新とは何であったのか、どのような問題提起を孕み、どのようにして産まれ、どのゆにして衰退したのか。この点を問いなおすに格好の視点を与える書。NEW!03.12.3
【書評】「優しい経済学」「100年デフレ」ー成長神話からの脱却が問われている!ー(2003年10月)■  総選挙を控え、年金のありかたなど経済・福祉問題が焦点となっている。だがその前提は「経済成長の持続」。はたしてそれで良いのか?。この点を考えるにふさわしい本を2冊紹介する。NEW!03.10.19
■ファシズムへの一里塚?問われているのは今後の展望!−北朝鮮問題に見る政治への不満と不安の充満−(2003年10月)■  北朝鮮に対する国民的世論は「強硬外交」を支持しているかに見える。「国際協調派」外務官僚へのテロ容認発言をめぐる大衆の意識に潜む危険性を分析する。NEW!03.10.19
【書評】「フセイン・イラク政権の支配構造」/03年3月刊ーパンドラの箱は開かれた!ー(2003年9月)■  イラクのフセイン政権の崩壊は、社会的無秩序を作りだし、果て無きテロと混乱を生み出したように見える。本書は、フセイン政権の支配構造を歴史的に解明することに取り組んだ学術書だが、今日のイラクの状況を見事に解き明かしている。NEW!03.9.8
■暴走する欲望と共同体の崩壊ー続発する少年事件に見る社会の実相―(2003年9月)■  続発する少年による凶悪犯罪。その背景には、大量生産・大量消費の社会の拡大による、欲望の開発とその商品化による「欲望の暴走」と、家族や地域社会などの共同体の崩壊があることを指摘。NEW!03.9.8
■ネオ・コンに追随する小泉外交−日本外交がアジア諸国に見限られる危険な賭け−(2003年7月)■  内政の混迷とは対照的に外交で華々しい成果をあげているかに見える小泉政権。しかしその外交姿勢はアメリカのネオ・コンに追随したものに過ぎず、自己の世界戦略と言うものは全くなく、それゆえアジアで日本は孤立する危険すらあることを論じる。NEW!03.8.11
【書評】「ネオコンの論理」/03年5月刊★ 軍事力学主義的世界観の虚妄★―新保守主義派の虚構の世界認識を読む―(2003年6月)■  本書は、アメリカ新保守主義派の論客ロバート・ケーガンが、アメリカと対立するEUの戦略を批判したもの。しかしその論理は・世界観は虚妄に満ちており、政治を経済や社会や文化から完全に切り離して、軍事力学のみに偏って見る、あまりに虚構の論理であることを論評した。NEW!03.7.7
■多様な文化・価値観の共存する世界か、それとも単一の文化・価値観の強要か?【書評】『アメリカの20世紀』(上・下)−有賀夏紀著・中央公論新書/02年10月刊―(2003年5月)■  アメリカはなぜ単独行動主義にでるのか。そしてなぜ世界を戦争でつくりかえようとするのか。著者はこの問題を、20世紀アメリカ社会の変遷とその政治思想・政治体制の変遷を有機的に捉え返すことを通じて答えようとする。意欲的な作品の書評。NEW!03.6.4
■国境を越えた人と人との連帯を基礎とした安全保障構想の不在―有事関連3法案をめぐる論議に欠けているもの―(2003年5月)  有事3法案は民主党の賛成による成立しようとしている。なぜ民主党は賛成したのか。そしてなぜ反対する「護憲派」の主張は無力なのか。この問題を安全保障構想の問題としてほりさげてみる。NEW!03.6.4
■増大する無党派首長ー時代に対応した構想の不在ー(2003年4月) 4月の統一地方選挙では、知事・市長の半数以上が無党派で占められ、中には地域政策綱領(マニュフェスト)を掲げて地方政治の改革を訴える首長が増えている。この現象の背景をさぐる。03.5.2
■アメリカ総合安保政策の行方−アメリカは何処へ行く?(2003年3月) アメリカは国際世論をも無視してイラク攻撃を開始した。この行動の背景や目的は何か。そしてなぜアメリカの行動は全世界で反発を受けるのか。この問題を第二次世界大戦後の資本主義の特質とその変化に焦点をあてて分析し、アメリカのそして世界の今後を考えた。 03.4.8
■アメリカの一国支配か多国間協調か―イラク戦争をめぐる米英・独仏の対立―(2003年2月) 国連安保理において、イラクに戦争をしかけるのか査察を継続するかをめぐって、米英と独仏とがするどく対立している。この背景には、時代の根本的な転換の中で、国家主権を制限して多国間協調を進めてきたEUと軍事力を背景に、世界を一国で支配しようとしてきたアメリカの異なる世界戦略があることを分析した。03.2.25
■自立・連帯・共同への共感―ハリー・ポッターブームの背景―(2002年12月) 魔法使いの少年ハリー・ポッターを主人公とするファンタジーが大流行している。その背景は何か。何が起こるかわからない不安な世界の中で、世界を変える目標に向かって自立した個人が連帯し共同で戦う物語への共感が背景にある。02.12.31
■9.11一周年―あの事件で世界は変わったのか?―世界資本主義の今日とアメリカ単独行動主義―(2002年10月) 9.11のテロ以来、世界は変わったとブッシュ政権は叫ぶ。しかし変わったのはアメリカの方である。しかもそれは、2001年にではなく、1971年以後なのだ。アメリカの国際政策の変化と世界資本主義の変化の節目を比較し、論証を試みる。02.12.31
■労働基準法に則った労働を要求する当たり前の労働運動へ!―教育労働者への「労働時間攻撃」にどう対処するのか?―(2002年8月) 公立学校における勤務時間に関わる組合との覚書の破棄や夏休みにおける自宅研修の不承認など、教育労働者への攻撃が続く。この現状は、労働基準法に準拠しない労働を認めてしまった1971年の給特法以来の組合の運動の転換を迫っていることを示している。02.8.23
【書評】『現代アラブの社会思想―終末論とイスラーム主義』(講談社現代新書:池内恵著)―グローバリズムの展開は終末論の拡大を生み出す!―(2002年8月) アラブ世界に広まる終末論。神による世界の終わりが来るという思想が、とりわけアラブの世界に広まっている。その背景として、世界革命の一環としてのアラブ革命という展望が崩壊して以後のアラブの思想的崩壊現象と、グローバリズムという資本主義の世界的展開による伝統アラブ社会の崩壊があることを指摘した書物の書評。02.8.23
【書評】「仕組まれた9.11 アメリカは戦争を欲していた」(田中 宇著 PHP研究所刊)―ブッシュはテロを自作自演したのか?―(2002年7月) 2001年9月11日のニューヨークにおけるテロは、ブッシュ政権によるやらせではないかという書物への書評。著者の「経済の先行きが不透明な中で、常に敵を作ることでアメリカの主導権を維持する」ため、という指摘をどうとらえるか。02.8.23
■迷走する『教育改革』−理念なき「批判」と「妥協」の連続(2002年5月)■ 4月からの指導要領の完全実施。いわゆる「ゆとり教育」。しかし「基礎学力」批判で揺れる中でその教育改革の実際は、「混迷」とでも言うべき状態。その原因をさぐり今後の教育の行方を論じる。  02.5.19
■国際戦略なき国粋主義の発露−『新しい歴史教科書」に見る捏造と構想力の貧困(2001年7月)■ なぜ今、国粋主義的歴史教科書が出現したのか。そしてなぜアジア諸国はそれに激しく反発するのか。「新しい歴史教科書」の詳細な分析に基づき、グローバリズムとの関係で論じる。01.7.20
■君が代・日の丸闘争の限界と可能性―強制反対・民主主義の徹底への転換を―(2001年3月)■ なぜ君が代・日の丸闘争は敗北を重ねるのか。その背後に無意識のうちにあった戦略の急進主義的性格にその闘争の限界の原因を見、今日展開される「民主主義の徹底化」の動きとの結合に今後の可能性を見出した。01.3.19
【書評】「背信の科学者たち」−科学研究に潜む名誉欲と金銭欲の罠ー(2000年12月) 20世紀のアメリカにおける科学者たちのデータ捏造事件の背景を分析した書物だが、今回の旧石器事件を考えるのに格好の参考書。本の紹介を兼ねて私の意見の概略をのべたもの。
【書評】「危ない飛行機が今日も飛んでいる」(2000年11月) アメリカの元運輸省監察総監の航空業界・行政の癒着を暴いた書の紹介。監察総監室が政府の妨害にあったとき現場労働者の手を組んで妨害を阻止したことの可能性を論じる。
■三宅島2000年活動をめぐる科学者・行政間の葛藤(2000年10月)■ 三宅島は大規模な火山活動を起こしたにもかかわらず気象庁が緊急火山情報を出さなかった背景をさぐることを通じて、科学研究のありかた・目的を再考する。あわせてネットを通じて科学者・住民・行政が直接手をつなぐ可能性も考察した。
■「教育改革」の抱える矛盾ー教育労働者はいかにかかわるかー(2000年2月) 文部省は教育白書において「教育改革」を自画自賛しているが、ことはそんなに単純ではない。実際にはさまざまな反発と混乱の中で進行しているのであり、その原因は路線転換の背景となる学校崩壊の責任を取ろうとしない文部省と単に文部省の進める「改革」に反発するしかない教職員組合の態度にある。本稿では両者の態度の背景にある情勢の変化とそれに対する考え方の問題を明らかにし、教育労働者の関わり方を考察する。
■歪められた事件の背景ー神戸小学生連続殺傷事件ー(1997年9月) 酒鬼薔薇を名乗る中学3年の少年が小学生3人を連続して殺傷した事件。この事件が少年の逮捕・審判によって幕が引かれ、その社会的背景がなんら明らかにならないまま事件が収束していったかのような現象の背後にある、社会の闇を考察。
■切れる子どもと労基法の改悪―教育公務員特別措置法・中教審答申から地域と親子を考える―■(1998年5月) 4月に出された中教審答申は、切れる子どもたちへの対処法として家庭や社会教育機関の連携の必要と、父親の子育てへの関与を提案した。この提案がいかに対症療法でしかなく、しかも非現実的なものかを、現代社会における労働のあり方の現状との関連で説く。02.8.23
■『自由主義史観』論争に垣間見る歴史教育の矛盾と新たな可能性ー教育労働運動の再生のための一考察ー (1997年5月) 「自由主義史観」をめぐる論争に関わり歴史教育のありかたを根本的に問いなおし、歴史教育の新たな方向性を示す。
■教育の個性化・国際化と新たな教育労働運動の可能性(1996年8月23日) 全労協全国教労の夏の討論合宿への提案。文部省の教育改革の背景と性格とその矛盾を分
析し、新たな教育労働運動のありかたを提案。
■広がりのある教育労働運動をー反差別・人権・共生・自己決定のネットワークをつくろうー(1996年8月15日) 「労働情報」誌のリレーシンポジウム『今、教育労働者に求められているもの』のまとめの提起。私の教育実践の総括に基づき文部省の路線転換に対応した新しい教育労働運動の展望を探る。私にとってもおおきな転換となった論文。
■社会的差別を再生産する学校ー教育の危機と「新しい教育」、先端的実践の可能性ー(1996年6月1日) 「労働情報」誌のリレーシンポジウム『今、教育労働者に求められているもの』の討論呼びかけ。現在の学校の置かれた状況を素描。
■学校の差別性変革が課題ー教研集会が示した教育労働運動の危機と転機ー(1996年3月) 日教組第45次全国教研の「いじめ」を巡る討論に関して、学校の置かれた現状と課題を探る。
■「教育改革」に抗する全国陣形へー日教組・文部省の和解と教育体制の危機ー(1995年8月) 日教組定期大会での「文部省との和解」への路線転換の背景を分析し、学校の置かれた現状と課題を探る。
■腐敗した資本主義そのままの"理想郷"たる出家社会の現実ーオウム事件が映し出す日本社会の閉塞状況ー(1995年7月) オウム真理教と地下鉄サリン事件に垣間見る、現在の日本社会と人々の意識の閉塞状況を描く。
■「無縁」の人々の共同墓地ー「千秋の丘」3周年に想うー(1994年9月) 横浜市の子供の国近くの寺の墓地にある『千秋の丘』。多くの無縁の人々の共同墓地として運営されているこの墓の由来と、その建設への多くの人の想いをつづる。
■加害事実の認定と侵略「評価」の拒絶ー矛盾する政策を映し出す第3次「家永訴訟」判決ー(1993年11月) 家永教科書訴訟での東京高裁判決の、加害事実を認めながらもそれを「侵略」として評価しようとしない姿勢の背景を分析。
■「内申書」重視が個性を点数化するときー「業者テスト」追放と拡大する「公的テスト」ー(1993年10月) 文部省による業者テスト追放後の内申書重視の傾向とその危険性を分析し、文部省の教育改革の危険な一面を指摘。
■皇太子婚約フィーバーの陰影ー現代家族の危機と天皇制の役割ー(1993年3月) 皇太子妃決定をめぐる動きと女性たちの皇太子評価の裏側に垣間見る、現代家族の危機の状況とその中での天皇制の新たな役割を分析。
■業者テスト追放と教育産業の再編ー業者テスト追放は、偏差値による選別の追放なのか!?ー(1993年2月) 文部省による業者テスト追放の裏に隠された、より一層の能力差別強化と情報教育産業の利権とのからみを探る。
■これでも労働組合かー法人格取得のための日教組の規約改正ー(1992年4月) 日教組が規約から大会決定事項のストライキの決定と労働条件の改正を削除したことの意味を分析し、労働組合の現代的課題を探る。
■新たな地平へ!−教育労働運動の「再生」−〔神戸高塚高校・女子生徒圧死事件B〕(1990年10月) 日教組運動の歴史的総括と、高塚高校事件が示すものの分析に基づき、教育労働運動の新たな可能性を探る。
■教育労働運動の「死」−〔神戸高塚高校・女子生徒圧死事件A〕(1990年9月) 高塚高校の事件の背景には、文部省・教育委員会に対抗して『子供中心の学校』を作っていく力を失った教職員組合の変質があり、学校が子供を管理し監視する場になっている事を考察。
■「能力」差別の中の死ー〔神戸高塚高校・女子生徒圧死事件@〕(1990年8月) 高塚高校事件の背景には、学校における「管理主義」の横行があるわけだが、なぜそれが阻止できなかったのかを探る論考の1回目。
【書評】「日本的経営の明暗」(筑摩書房刊)−新たな労働運動の参考になる労作ー(1990年4月) 社会学者の熊沢誠氏の労作「日本的経営の明暗」の書評。著者は日本的経営なるものの本質を実態分析したうえで、そのことが労働者の意識のあり方にどのような変容を与えたかを分析し、総評型労働運動の地盤沈下の原因を探るとともに、新たな労働運動の方向性を提起している。
■日教組の現局面と我々の進むべき道(1989年8月) 日教組の連合加盟が濃厚になってきたなかでの今後の教育労働運動のあり方を論じた。
■「連合加盟反対・日教組の分裂を許すな」−教育労働運動の進むべき道と現局面における闘いの可能性ー(1989年1月) 日教組の連合加盟が日程に上ってきた事態の中でいかに行動すべきかを論じた。「教育改革」の捉え方は今日から見ると一面的である
■「学校を開き、教育を取り戻そう」−10月集会第五分科会基調報告ー(1988年10月)■ 臨教審による「教育改革」にどのように対応して新たな教育労働運動を構築すべきかを論じた。「教育改革」の矛盾した性格を捉えられておらず、今日から見るときわめて不充分な間違った方向性を示してはいるが、戦後教育と日教組運動の歴史的総括を試みた点では、今日でもその価値を失ってはいない.
■教科書の記述についての一考察ー教研集会第3分科会レポートー(1982年10月)準備中 高等学校の社会科教科書における日中戦争や植民地支配についての記述をめぐる論争に触発され、中学校の社会科地理の教科書で諸外国がどうのように描かれているかを検討し、社会科の教科書のあり方を論じるとともに、社会科という教科の学習のありかたを論じたもの。
日教組運動の再生と「54義務化」阻止闘争(1978年8月)準備中 主任制度化阻止闘争の敗北を受けて、今後の展望を模索。今から見ると「情勢と主体の関係」についてあまりに機械論的見方をしている。
■神教協・主任阻止闘争裏切りの構図=教育効果の向上をめざして=
(1977年10月)■準備中
主任制度化阻止闘争の中で神奈川県教祖・高教祖の教育委員会との交渉記録を詳細に分析し、それが「主任制神奈川方式」をめざしたものであることを喝破。組合が体制と妥協する時の論理と構造を分析した。

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